緊乎しつか)” の例文
『おうら……』とひざいて、摺寄すりよつて緊乎しつかいて、ふだけのこと呼吸いき絶々たえ/″\われわすれて嘵舌しやべつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
雨戸の横柄子よこざる緊乎しつかと挿せ、辛張棒を強く張れと家〻ごとに狼狽うろたゆるを、可愍あはれとも見ぬ飛天夜叉王、怒号の声音たけ/″\しく、汝等人を憚るな、汝等人間ひとに憚られよ、人間は我等を軽んじたり
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
(それは漢語交かんごまじりでや六ヶ言葉ことばでしたが、説明せつめいすれば、みんなで、おほきな麻布あさふくろなかへ、最初さいしよあたまつたぶたそつれ、そのくち緊乎しつかいとしばり、それからうへすわれとふことでした)
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
衣紋えもんほそく、圓髷まげを、おくれのまゝ、ブリキのくわんまくらして、緊乎しつかと、白井しらゐさんのわかかあさんがむねいた幼兒をさなごが、おびえたやうに、海軍服かいぐんふくでひよつくりときると、ものをじつて、みつめて
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
じた/\とふるひ出す膝の頭を緊乎しつかと寄せ合せて、其上に両手もろて突張り、身を固くして十兵衞は、情無い親方様、二人で為うとは情無い、十兵衞に半分仕事を譲つて下されうとは御慈悲のやうで情無い
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)