白米はくまい)” の例文
それをおもふと、つくゑむかつたなりで、白米はくまいいてたべられるのは勿體もつたいないとつてもいゝ。非常ひじやう場合ばあひだ。……かせがずにはられない。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ですから、せっかく用意よういしてきたかなあんどんや、ちょうちんなどは、はずかしくてだせません。また、たくさんの白米はくまいも、すっかりじゃまものになってしまいました。
一例を申せば白米はくまい一石いっこく三分二朱さんぶにしゅ、酒が一升いっしょう百六十四文から二百文で、書生在塾の入費にゅうひは一箇月一分貳しゅから[#「貳朱から」は底本では「※朱から」]一分三朱あれば足る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
當日たうじつからでは數日前すうじつぜん當番たうばんもの村落中むらぢうあるいて二がふづゝでも三がふづゝでも白米はくまいもらつて、になれば當番たうばん者等ものらあつまつた白米はくまい晩餐ばんさんめしを十ぶんいてそのことごと甘酒あまざけつくむ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三度さんどとも宜道ぎだう好意かうい白米はくまいかしいだのをべたにはべたが、副食物ふくしよくぶつつては、たのか、大根だいこんたのぐらゐなものであつた。かれかほおのづからあをかつた。まへよりも多少たせう面窶おもやつれてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
こうは四十にんたらずでしたが、外国がいこくでは、たべものが不自由ふじゆうだろうというので、白米はくまい何日なんにちぶんもふねにつみこんだり、宿やどがくらくてはこまるとおもい、ろうかにつけるかなあんどんや