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由緒
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ゆゐしよ
ふりがな文庫
“
由緒
(
ゆゐしよ
)” の例文
彼は今は脱落崩壊の状態に陥つてゐるが夥しい
由緒
(
ゆゐしよ
)
ある古い一門に生れ、川向うの叔母の家からぴか/\磨いた靴を穿いて通学してゐた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
開
(
ひらい
)
てみらるゝに小判にて金百兩あり大岡殿心中に
甚
(
はなは
)
だ感じられ是は全く
由緒
(
ゆゐしよ
)
ある武士なり兎角零落に及んでも萬一の時の
爲
(
ため
)
にと
先祖
(
せんぞ
)
の意を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
並
(
なら
)
んだ
膳
(
ぜん
)
は、
土地
(
とち
)
の
由緒
(
ゆゐしよ
)
と、
奧行
(
おくゆき
)
をもの
語
(
がた
)
る。
手
(
て
)
を
突張
(
つツぱ
)
ると
外
(
はづ
)
れさうな
棚
(
たな
)
から
飛出
(
とびだ
)
した
道具
(
だうぐ
)
でない。
藏
(
くら
)
から
顯
(
あら
)
はれた
器
(
うつは
)
らしい。
御馳走
(
ごちそう
)
は——
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
横幅廣く結ひ下げて、
平塵
(
ひらぢり
)
の細鞘、
優
(
しとやか
)
に下げ、
摺皮
(
すりかは
)
の
踏皮
(
たび
)
に同じ色の
行纏
(
むかばき
)
穿ちしは、何れ
由緒
(
ゆゐしよ
)
ある人の
公達
(
きんだち
)
と思はれたり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
盜むとか、賣るとか、質に入れるなら解つてゐるが、
由緒
(
ゆゐしよ
)
因縁のある千兩道具を、三文瀬戸物のやうに叩き割る奴が出て來た事には井筒重兵衞も膽を
銭形平次捕物控:144 茶碗割り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、昔から
由緒
(
ゆゐしよ
)
のある寺だから、この
儘
(
まゝ
)
かうして置くのは残念だ。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
騷
(
さわが
)
したるに依て此方へ
召捕
(
めしとり
)
置たり但し吟味致すべきなれども亂心に
紛
(
まぎ
)
れなき故今日引渡し遣す尤も
由緒
(
ゆゐしよ
)
も是有家來ならば
隨分
(
ずゐぶん
)
念
(
ねん
)
を入て
療治
(
れうぢ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
由緒
(
ゆゐしよ
)
正しい堀江家の跡取に直されるかも知れない——と、用人の松山常五郎といふ人がやつて來て、たつての頼みだ
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
むかしは
兩岸
(
りやうがん
)
に
巨木
(
きよぼく
)
を
立
(
た
)
て、
之
(
これ
)
に
藤
(
ふぢ
)
の
綱
(
つな
)
十條
(
とすぢ
)
を
曳
(
ひ
)
き、
綱
(
つな
)
に
板
(
いた
)
を
渡
(
わた
)
したと
言
(
い
)
ふ、
著
(
いちじる
)
しき
由緒
(
ゆゐしよ
)
があつて、いまも
古制
(
こせい
)
に
習
(
なら
)
つた、
鐵
(
てつ
)
の
釣橋
(
つりばし
)
だと
言
(
い
)
ふ……おまけに
歌
(
うた
)
まである。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、
由緒
(
ゆゐしよ
)
のある寺をかうして置くのは惜しい。」
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
見れば
幾許
(
いくら
)
大家の
由緒
(
ゆゐしよ
)
ある家のと
云
(
いふ
)
ても町人は町人だけで
詮方
(
せんかた
)
なし必ず
喃々
(
くよ/\
)
思ふなよと
勵
(
はげま
)
しながら父親も同じ袂を
潤
(
うるほ
)
はしぬ娘はやう/\顏を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「へエ、呑氣ですね。この邊も名題の神田御臺所町で、
由緒
(
ゆゐしよ
)
のあるところだ。大膳坊に頼んで觀て貰つちやどうです。相馬の御所から持ち運んで來た、
平將門
(
たひらのまさかど
)
の軍用金が埋めてないとは限りませんぜ」
銭形平次捕物控:306 地中の富
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それに古い
由緒
(
ゆゐしよ
)
が更にこの寺を
価値
(
ねうち
)
づけた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
由
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“由緒”で始まる語句
由緒付
由緒書
由緒深
由緒因縁