トップ
>
牛頭
>
ごず
ふりがな文庫
“
牛頭
(
ごず
)” の例文
愛せらるべき、わが資格に、
帰依
(
きえ
)
の
頭
(
こうべ
)
を下げながら、
二心
(
ふたごころ
)
の背を軽薄の
街
(
ちまた
)
に向けて、何の
社
(
やしろ
)
の鈴を鳴らす。
牛頭
(
ごず
)
、
馬骨
(
ばこつ
)
、祭るは人の勝手である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しからば帝食うただけの卵を出すべしとて、
牛頭
(
ごず
)
人身
(
じんしん
)
の獄卒して、
鉄床
(
かなとこ
)
上に
臥
(
ふ
)
したる帝を鉄梁もて
圧
(
おさ
)
えしむるに、両肩裂けて十余石ばかりの卵こぼれ
出
(
い
)
づ。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
……まん中に呪い殺したい奴の人形を書き、右左から
牛頭
(
ごず
)
、
馬頭
(
めず
)
と二人の亡者に両手を引かせた絵をかく。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
死骸になっての、
空蝉
(
うつせみ
)
の藻脱けた
膚
(
はだ
)
は、人間の手を離れて
牛頭
(
ごず
)
馬頭
(
めず
)
の腕に上下から
掴
(
つか
)
まれる。や、そこを見せたい。その
娘
(
こ
)
の
仮髪
(
かつら
)
ぢゃ、お稲の髪には念を入れた。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
体は日に増して恢復して行ったが、心の苦悶は肉体と反対に日夜、
慚愧
(
ざんき
)
の
牛頭
(
ごず
)
馬頭
(
めず
)
に
苛責
(
せめ
)
られた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
神田明神は
祇園
(
ぎおん
)
三社、その
牛頭
(
ごず
)
天王祭のお
神輿
(
みこし
)
が、今日は南伝馬町の旅所から還御になろうという日の朝まだき、
秋元但馬守
(
あきもとたじまのかみ
)
の下屋敷で
徹宵酒肴
(
てっしょうしゅこう
)
の馳走に預かった合点長屋の釘抜藤吉は
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
又極楽の写真を見た事もございませんから当にはなりませんが、併し悪い事をすると
怨念
(
おんねん
)
が取付くから悪事はするな、死んで地獄へ
行
(
ゆ
)
くと
画
(
え
)
の如く
牛頭
(
ごず
)
馬頭
(
めず
)
の鬼に責められて実にどうも
苦
(
くるし
)
みをする
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
従来、
祇園
(
ぎおん
)
の社も
牛頭
(
ごず
)
天王と呼ばれ、
八幡宮
(
はちまんぐう
)
も大菩薩と称され、大社
小祠
(
しょうし
)
は事実上仏教の一付属たるに過ぎなかったが、
天海僧正
(
てんかいそうじょう
)
以来の僧侶の勢力も神仏
混淆
(
こんこう
)
禁止令によって根から
覆
(
くつがえ
)
されたのである。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
浅黄
(
あさぎ
)
の帯に
緋
(
ひ
)
の
扱帯
(
しごき
)
が、
牛頭
(
ごず
)
馬頭
(
めず
)
で
逢魔時
(
おうまがとき
)
の
浪打際
(
なみうちぎわ
)
へ
引立
(
ひきた
)
ててでも
行
(
ゆ
)
くように思われたのでありましょう——
私
(
わたくし
)
どもの客人が——そういう
心持
(
こころもち
)
で御覧なさればこそ
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自身を千金銭に売って諸貧人に施し他国の波羅門の奴たり、たまたま薪を伐りに山に入って
牛頭
(
ごず
)
栴檀を得、時にその国の王癩病に罹り名医の教に従い半国を分け与うべしと懸賞して牛頭栴檀を求む
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「やい、
牛頭
(
ごず
)
馬頭
(
めず
)
」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
疣々
(
いぼいぼ
)
打った
鉄棒
(
かなぼう
)
をさし
荷
(
にな
)
いに、桶屋も
籠屋
(
かごや
)
も手伝ったろう。
張抜
(
はりぬき
)
らしい
真黒
(
まっくろ
)
な
大釜
(
おおがま
)
を、
蓋
(
ふた
)
なしに担いだ、
牛頭
(
ごず
)
、
馬頭
(
めず
)
の青鬼、赤鬼。青鬼が前へ、赤鬼が
後棒
(
あとぼう
)
で、
可恐
(
おそろ
)
しい面を
被
(
かぶ
)
った。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
牛頭
(
ごず
)
、
馬頭
(
めず
)
だ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
牛頭
(
ごず
)
よ、牛頭よ、青牛よ。」
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“牛頭”の意味
《名詞》
牛頭 (ごず)
頭は牛、体は人間の形をした地獄の獄卒。
(出典:Wiktionary)
牛
常用漢字
小2
部首:⽜
4画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“牛頭”で始まる語句
牛頭馬頭
牛頭山
牛頭天王
牛頭馬
牛頭鬼
牛頭天殿
牛頭明神
牛頭栴檀
牛頭山医王院