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水面
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みのも
ふりがな文庫
“
水面
(
みのも
)” の例文
川は目のさめるような緑の両岸にふちどられて、
水面
(
みのも
)
に
浅葱
(
あさぎ
)
いろの空を映しながら、ところどころ陽の光を銀色に射返して、とてもきれいだった。
接吻
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それからそこに腰を
下
(
おろ
)
して、寂しい
水面
(
みのも
)
へ眼を送った。湖には遠く一二点、かいつぶりの姿が浮んでいた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
悍気
(
かんき
)
の立った
生唼
(
いけずき
)
も
磨墨
(
するすみ
)
も、
水面
(
みのも
)
から立つ狂風に吹かれると、たてがみを強く振って、いななきぬいた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
水面
(
みのも
)
を一陣の風がはしるように、——彼はいま思いだす、平之助の絶望的な状態を、法
外
(
はず
)
れの奇手をあみだす苦しまぎれのもがきを、こんな下手くそな中傷の仕方を
主計は忙しい
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
浮影楼
(
ふえいろう
)
という名前をその儘に、昼間なら狩野川の
水面
(
みのも
)
に欄干から姿の映りそうな二階座敷に納まった。仙夢さんが手筈を極めて置いて呉れたと見えて、すぐにお膳が並んだ。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
既にして波上の鳥と波底の魚と、一齊に
鎭
(
しづ
)
まり、鷲の翼の
水面
(
みのも
)
を
掩
(
おほ
)
ふこと
蓮葉
(
はちすは
)
の如くなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
まるで
水面
(
みのも
)
にうかぶ泡のようなものが、ぶくぶくと浮きあがるような目にあわして見たまえ、また人間に十二分の経済的満足を与えて、ただぐうぐう寝たり、生姜餅を食ったり
地下生活者の手記
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
自分の姿をその
白銀
(
しろかね
)
のような
水面
(
みのも
)
に映してさめざめと泣いているのを見る。
森の妖姫
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
水面
(
みのも
)
ゆく櫂のしづくよ雪あかり漕げば河風身に染みわたる
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
汝がこゑの
水面
(
みのも
)
の浮鳥
蛇の花嫁
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
水面
(
みのも
)
に落ちて光ある
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
舟人は
漁舟
(
すなどりぶね
)
を
陸
(
くが
)
に曳き上げたり。暮色漸く至れば、新に
點
(
とも
)
したる燈火その光を増して、
水面
(
みのも
)
は碧色にかゞやけり。一時四隣は寂として聲なかりき。忽ち歌曲の聲の岸より起るあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
声もなく眠っている
京
(
きょう
)
の町は、加茂川の
水面
(
みのも
)
がかすかな星の光をうけて、ほのかに白く光っているばかり、大路小路の
辻々
(
つじつじ
)
にも、今はようやく
灯影
(
ほかげ
)
が絶えて、
内裏
(
だいり
)
といい、すすき原といい
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
十一月の下旬、暖たかかった一日の
昏
(
く
)
れがたで、大川の
水面
(
みのも
)
はまだ明るく、刃物のような冷たい色に波立っているが、みよし町の河岸に並んだ家並は暗く、ぽつぽつと
灯
(
あかり
)
のつき始めるのが見えた。
ひとでなし
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
水すまし夕日光ればしみじみと
跳
(
は
)
ねてつるめり秋の
水面
(
みのも
)
に
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
われは寺院に往きてアヌンチヤタが爲めに祈祷し、又その墓に尋ね
詣
(
まう
)
でつ。此地の
瑩域
(
えいゐき
)
は、高き石垣もて
水面
(
みのも
)
より築き起されたるさま、いにしへのノアが舟の洪水の上に
泛
(
うか
)
べる如し。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
渡し船の舷に
肘
(
ひじ
)
をついて、もう
靄
(
もや
)
のおりかけた、薄暮の川の
水面
(
みのも
)
を、なんということもなく見渡しながら、その暗緑色の水のあなた、暗い家々の空に大きな赤い月の出を見て、思わず涙を流したのを
大川の水
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
かげ寒き池の
水面
(
みのも
)
やつれづれと
家鴨
(
あひる
)
およげり
鴛鴦
(
をしどり
)
を前に
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
かげ寒き池の
水面
(
みのも
)
やつれづれと
家鴨
(
あひる
)
およげり
鴛鴦
(
をしどり
)
を前に
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
とのぐもり
老木
(
おいき
)
の楊影落す
水面
(
みのも
)
明
(
あか
)
りを飛べる絮あり
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
水面
(
みのも
)
には
荷足
(
にたり
)
の暮れて呼ぶ声す、太皷ぞ鳴れる。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
桑の果の赤きものかげより、
午後
(
ひるすぎ
)
の
水面
(
みのも
)
は光り
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
饐
(
す
)
えたる
吐息
(
といき
)
そこはかと
水面
(
みのも
)
に
黄
(
き
)
ばむ。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
葉かげの
水面
(
みのも
)
は
銀色
(
ぎんいろ
)
の
静寂
(
しづけさ
)
を
織
(
お
)
る。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
青く
盲
(
めし
)
ひし
水面
(
みのも
)
にほ
薬香
(
くすりが
)
にほふ。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そのかげに透く
水面
(
みのも
)
こそ
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そこここの
水面
(
みのも
)
より
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
朝の
水面
(
みのも
)
の
燻銀
(
いぶしぎん
)
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“水面”の意味
《名詞》
水面(すいめん / みなも)
水の表面。水とその上の空間との境界面付近のうち、水の部分。
(出典:Wiktionary)
“水面”の解説
水面(すいめん、 en: water surfacesurface waterではないことに留意。英語でsurface waterと言うのは、地表にある水(表流水)のことであり、地下水と対比される。)とは、水の表面のことである。「みなも」「みのも」とも。
(出典:Wikipedia)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“水面”で始まる語句
水面上