“漁舟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いさりぶね41.7%
ぎょしゅう25.0%
れふぶね16.7%
すなどりぶね8.3%
りょうぶね8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは珍しく二人だけのときで、望湖庵のその座敷から見える切戸のあたり、すっかり暗くなった海の上に、漁舟いさりぶねの火が一つゆっくりと動いていた。
いしが奢る (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大江の上には帆走ほばしっているやや大きい船もあれば、ささの葉形の漁舟ぎょしゅうもあって、漁人のつりしているらしい様子も分る。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
父も継母はゝも寺へお詣りに行つて居た留守の間に、私は小さな風呂敷包を一つ抱へて、干魚ひうをを積んで加賀の金石かないはまで行く小さな漁舟れふぶねの一隅に身を寄せて、また再び相見あひまみえようとの予想もなく
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
舟人は漁舟すなどりぶねくがに曳き上げたり。暮色漸く至れば、新にともしたる燈火その光を増して、水面みのもは碧色にかゞやけり。一時四隣は寂として聲なかりき。忽ち歌曲の聲の岸より起るあり。
漁舟りょうぶねや、沖を航海している帆前船などが難船して、乗組の漁夫りょうしや水夫が溺死できししたりするのは、いつもその風の吹く時でした。
少年と海 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)