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業平橋
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なりひらばし
ふりがな文庫
“
業平橋
(
なりひらばし
)” の例文
一度も?——若し一度でも通つたとすれば、それは僕の小学時代に
業平橋
(
なりひらばし
)
かどこかにあつた或
可也
(
かなり
)
大きい寺へ葬式に行つた時だけである。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それから父は私の手をひいて、曳舟通りをぶらぶらしながら、その頃出来たばかりの
業平橋
(
なりひらばし
)
駅の方へ連れていってくれた。それが私の忍耐の報酬だった。
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
子分のガラッ八を
伴
(
つ
)
れて神田からわざわざやって来ると、利助の子分を十人ばかり駆り集めて、西は大川、東は
業平橋
(
なりひらばし
)
、南は北割下水、北は枕橋の間を
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
故
(
ゆえ
)
あって父文吾の代より浪人となり、久しく
本所
(
ほんじょ
)
業平橋
(
なりひらばし
)
に
住居
(
すまい
)
いたして居りましたが、浪人でこそあれ
町地面
(
まちじめん
)
屋敷等もありまして、相応の暮しをして居りました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
作意で
略
(
ほぼ
)
その人となりも知れよう、うまれは
向嶋小梅
(
むこうじまこうめ
)
業平橋
(
なりひらばし
)
辺の
家持
(
いえもち
)
の若旦那が、心がらとて俳三昧に
落魄
(
おちぶ
)
れて、牛込山吹町の割長屋、薄暗く戸を
鎖
(
とざ
)
し、夜なか洋燈をつける
処
(
どころ
)
か
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
それとも左に折れて
業平橋
(
なりひらばし
)
の方に向ったのか、どう手を尽しても分らないのです。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
着飾った若い花見の男女を
載
(
の
)
せて
勢
(
いきおい
)
よく走る車の
間
(
あいだ
)
をば、お豊を載せた老車夫は
梶
(
かじ
)
を振りながらよたよた歩いて橋を渡るや否や桜花の
賑
(
にぎわ
)
いを
外
(
よそ
)
に、
直
(
す
)
ぐと
中
(
なか
)
の
郷
(
ごう
)
へ曲って
業平橋
(
なりひらばし
)
へ出ると
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
すると男が「ふん、そんなら国道の
業平橋
(
なりひらばし
)
のとこで降りたらよろしいがな」
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
一度も?——
若
(
も
)
し一度でも通ったとすれば、それは僕の小学時代に
業平橋
(
なりひらばし
)
かどこかにあった或かなり大きい寺へ葬式に行った時だけである。
本所両国
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
東は
業平橋
(
なりひらばし
)
、南は北割下水、北は
枕橋
(
まくらばし
)
の間を、富士の卷狩りほどの騷ぎで狩り出したものです。
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ひさしぶりで
業平橋
(
なりひらばし
)
の方まで行き、そこの駅の中で、ぴかぴか光った汽車が
何処
(
どこ
)
か遠くのほうに向って出発するのをひととき見送ってから、いかにも満足した気もちになって
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
小庭
(
こには
)
を
隔
(
へだ
)
てた
奧座敷
(
おくざしき
)
で
男女
(
なんによ
)
打交
(
うちまじ
)
りのひそ/\
話
(
ばなし
)
、
本所
(
ほんじよ
)
も、あの
餘
(
あんま
)
り
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
ぢやあ
私
(
わたし
)
厭
(
いや
)
アよ、と
若
(
わか
)
い
聲
(
こゑ
)
の
媚
(
なま
)
めかしさ。
旦那
(
だんな
)
業平橋
(
なりひらばし
)
の
邊
(
あたり
)
が
可
(
よ
)
うございますよ。おほゝ、と
老
(
ふ
)
けた
聲
(
こゑ
)
の
恐
(
おそろ
)
しさ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
着飾
(
きかざ
)
つた若い花見の男女を
載
(
の
)
せて
勢
(
いきほひ
)
よく走る車の
間
(
あひだ
)
をば、お
豊
(
とよ
)
を
載
(
の
)
せた老車夫は
梶
(
かぢ
)
を
振
(
ふ
)
りながらよた/\歩いて橋を渡るや
否
(
いな
)
や
桜花
(
あうくわ
)
の
賑
(
にぎは
)
ひを
外
(
よそ
)
に、
直
(
す
)
ぐと
中
(
なか
)
の
郷
(
がう
)
へ
曲
(
まが
)
つて
業平橋
(
なりひらばし
)
へ出ると
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
つい
業平橋
(
なりひらばし
)
を渡つて、ハンドルを神戸の方へ向けた。
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その中でも
業平橋
(
なりひらばし
)
の房吉といふのが、昔の良い男の業平にあやかり度いやうな顏をして居ますが、小
博奕
(
ばくち
)
が好きで身が持てないから、死んだ先代の權右衞門は、寄せつけないやうにして居た相で
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
業
常用漢字
小3
部首:⽊
13画
平
常用漢字
小3
部首:⼲
5画
橋
常用漢字
小3
部首:⽊
16画
“業平”で始まる語句
業平
業平朝臣
業平竹
業平侯爵
業平文治
業平塚
業平岩
業平忌
業平村
業平男