“枕橋”の読み方と例文
読み方割合
まくらばし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
川向うは三囲みめぐりの土手、枕橋まくらばしから向島はちょうど墨絵の夕べである。宵闇をって、チラチラ飛んでゆく駕のも見えだしたが、まだ空も明るく川も明るかった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その頃、銀座さんととなうる化粧問屋の大尽だいじんがあって、あらたに、「仙牡丹せんぼたん」という白粉おしろいを製し、これが大当りに当った、祝と披露を、枕橋まくらばし八百松やおまつで催した事がある。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
枕橋まくらばしの二ツ並んでいるあたりからも、花川戸はなかわどの岸へ渡る船があったが、震災後河岸通かしどおりの人家が一帯に取払われて今見るような公園になってから言問橋ことといばしけられて
水のながれ (新字新仮名) / 永井荷風(著)