“八百松”の読み方と例文
読み方割合
やおまつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
漆の如き闇(やみ)の中(うち)に貫一の書斎の枕時計は十時を打ちぬ。彼は午後四時より向島(むこうじま)の八百松(やおまつ)に新年会ありとて未(いま)だ還(かへ)らざるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その頃、銀座さんと称(とな)うる化粧問屋の大尽(だいじん)があって、新(あらた)に、「仙牡丹(せんぼたん)」という白粉(おしろい)を製し、これが大当りに当った、祝と披露を、枕橋(まくらばし)の八百松(やおまつ)で催した事がある。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
只今は八百松(やおまつ)という上等の料理屋が出来ましたが、其の時分あの辺は嬉しの森と云いまして、樹木の生茂(おいしげ)りて薄暗(うすくろ)うございまする。枕橋(まくらばし)へかゝると吾妻橋が一目に見えまする。