トップ
>
昨夜
>
ゆんべ
ふりがな文庫
“
昨夜
(
ゆんべ
)” の例文
吾輩が
昨夜
(
ゆんべ
)
焼いてしまった心理遺伝論のおしまいに、附録にして載せようと思っていた腹案の骨組みだけを
掻
(
か
)
い
抓
(
つま
)
んで話すと、こうだ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「どうしてえおとつゝあ、
昨夜
(
ゆんべ
)
はそんでも
寒
(
さむ
)
かなかつたつけゝえ」
彼
(
かれ
)
は
荷物
(
にもつ
)
を
卯平
(
うへい
)
の
裾
(
すそ
)
の
方
(
はう
)
へ
卸
(
おろ
)
して
胸
(
むね
)
で
結
(
むす
)
んだ
帶
(
おび
)
を
解
(
と
)
きながらいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
昨夜
(
ゆんべ
)
おそく、郡書記が通りすがりに、ひよいと見るてえと、
空気窓
(
かざまど
)
から豚の鼻づらが
戸外
(
そと
)
をのぞいて、ゲエゲエ呻つたちふだよ。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:03 ソロチンツイの定期市
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
仙「安さん其の刀を盗んだ
侍
(
さむれえ
)
は、
昨夜
(
ゆんべ
)
のう己も佐賀町河岸で見たが、お
前
(
めえ
)
がソノ新橋から乗せたという頭巾を冠った侍だ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
昨夜
(
ゆんべ
)
の火事で、あんたの奥さんと御子さんが逃げ遅れて焼け死んで了ったよ、と悔みの言葉を吐くではありませんか? 昨夜人事不省に陥って居た私は
陳情書
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
▼ もっと見る
(大納言、嬉し気な表情)
昨夜
(
ゆんべ
)
、あれの部屋に行って、ふと何気なく見ましたところが、お
手紙
(
ふみ
)
は
鶴
(
つる
)
に折られて、
天井
(
てんじょう
)
からぶるさがっておりましたじゃ。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
「五人も、ずらかるのに気づかんなんて、貴様は、鉛か。……どうも、
昨夜
(
ゆんべ
)
、玉井の様子がおかしいと思うた」
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
いくら訊いても、はつきりしたこたあ云はんし、
昨夜
(
ゆんべ
)
でん、
己
(
おら
)
あ、もう面倒臭うなつたけん、どぎやんでん、よかごつするがよかて、そぎやん云うてやつたたい。
牛山ホテル(五場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「何やのて、ほんまに、えらいこっちゃ。あんたとこの人が、
昨夜
(
ゆんべ
)
うちの店へ来て、散財しやはってん」
わが町
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「
昨夜
(
ゆんべ
)
の、水上署の大
縮尻
(
しくじり
)
を、見ていたかい。沖でグルグルどうどうめぐりよ。見てるほうで気が揉めたくらいだった。……いやしかし、どうもこいつア、思ったよりも大きな事件になるらしいぜ」
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
阿魔
(
あま
)
つ
子
(
こ
)
がね
昨夜
(
ゆんべ
)
さ
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
オイ。了念了念。
昨夜
(
ゆんべ
)
の
般若湯
(
はんにゃとう
)
の残りがあろう。ソレソレ。それとあのギスケ煮(博多名産、小魚の
煮干
(
にぼし
)
)の鑵を、ここへ持って来なさい
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
よね ほんなこたあ、
昨夜
(
ゆんべ
)
ロオラさんが来て、ムツシユウ・真壁ばピストルでうつたツたい。
牛山ホテル(五場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「ヘエ。皆さん。今晩は……今台所の婆さんに洗わせよる、
昨夜
(
ゆんべ
)
まで玄海沖で泳ぎよった魚じゃけに、洗いに作らせといた」
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
よね
平生
(
いつも
)
ん心掛んわるかけんたい。そんなら、
昨夜
(
ゆんべ
)
ん騒ぎも知らんだろが。
牛山ホテル(五場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
私も気味が悪くなりまして……ナニ赤玉には違いないが、青い黴の生えた奴を、
昨夜
(
ゆんべ
)
十二時過に白湯で呑んだんだ。
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「おい、
昨夜
(
ゆんべ
)
の集りでお前たちや何を相談した?」
泉
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「お兄さん御存じないの。
昨夜
(
ゆんべ
)
十二時頃、轟さんと呉羽さんとが、支配人の眼の前で大喧嘩をなすった事を……」
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その
中
(
うち
)
にフト稲佐の山奥へ、私の知っている禅宗坊主が居る事を思い出しまして、
昨夜
(
ゆんべ
)
の鐘の音は、もしやソイツの寺じゃないか知らんと気が付きました。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
先ずアンナ風に何も知らない人間を、
昨夜
(
ゆんべ
)
みたいに麻酔さしておいて、スコポラミンと
阿片
(
アヘン
)
の合剤を注射して、一層深い、奇妙な、変ダラケの昏睡に
陥
(
おとしい
)
れる。
人間レコード
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「酒田さん。私は
昨夜
(
ゆんべ
)
、第一工場で貴方のお世話になった又野です。大
火傷
(
やけはた
)
をしました製鉄所の職工です」
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……それでヒョッと貴様が、
昨夜
(
ゆんべ
)
のうちに金を探し出いて、ここへ来はせんかと思うて、死ぬる思いで、暗いうちに病院を
脱出
(
ぬけだ
)
いて、塀を乗越いて、ここへ来たんだぞ。
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「……
昨夜
(
ゆんべ
)
、
陸上
(
おか
)
で妙な話を聞いて来たんですがね。今度お雇いになったあの
伊那
(
いな
)
一郎って小僧ですね。あの小僧は有名な難船小僧っていう
曰
(
いわ
)
く附きの
代物
(
しろもの
)
だって、
皆
(
みんな
)
、云ってますぜ」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「……わかりません。
昨夜
(
ゆんべ
)
……多分……殺された……らしう御座います」
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
タクシー代は勿論、電車賃もない、
昨夜
(
ゆんべ
)
飲んでしまったんだから……。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
昨夜
(
ゆんべ
)
の酒手が利いたらしくキビキビと立働らいて、間もなく帆を十分に引上げると、港中の注視の的になりながら、これ見よがしに港口を出るや否や、マトモ一パイに孕んだ帆を七分三分に引下げた。
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
昨夜
(
ゆんべ
)
その紳士が来た時には、客が少なかったと云ったね」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「いいえ。
昨夜
(
ゆんべ
)
の女の方が初めてだったと思います」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「……わかりません。
昨夜
(
ゆんべ
)
十二時頃寝ましたが、今朝起きてみますと、モウ殺されておりましたので……蚊帳越しですからよくわかりませんが、二人とも寝床の中からノタクリ出して、頭が血だらけになっております……」
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「フ——ン。それじゃ
昨夜
(
ゆんべ
)
の夜中だな」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「
昨夜
(
ゆんべ
)
も刺しておいたのか」
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ホラ御覧なさい。ビックリするでしょう。ホッホッホ。あの人が
昨夜
(
ゆんべ
)
入院した時の騒ぎったらなかってよ。何しろ歌原商事会社の社長さんで、不景気知らずの千万長者で、女盛りの未亡人で、新聞でも大評判の
吸血鬼
(
バンパイア
)
と来ているんですからね」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“昨夜”の意味
《名詞》
昨日の夜。
(出典:Wiktionary)
昨
常用漢字
小4
部首:⽇
9画
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
“昨夜”で始まる語句
昨夜来
昨夜処
昨夜方
昨夜一夜
昨夜一晩
昨夜間潭夢落花
昨夜雨爾将懲鴨