御神みかみ)” の例文
父の正義のしもとにぞ けがれし心ひれ伏さむ 母の慈愛の涙にぞ 罪のゆるしを求め泣く 御神みかみよ我をなかれ 神よが子を逐ふ勿れ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
だん/\その忘れるくせめ直して、心を落着け、恐れ多いことですが、べてただしき御心のまゝに治めていらつしやる御神みかみの見まへと思つて万事する様にしたら
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
一筋にして御神みかみより出ている! ……われらが今回の企てこそは、この大本おおもとに帰さんとして、なかごろ大本をあやまったるところの、越権専横の武臣北条を
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼方あなたも在るにあられぬ三年みとせの月日を、きは死ななんと味気あぢきなく過せしに、一昨年をととしの秋物思ふ積りやありけん、心自から弱りて、ながらへかねし身の苦悩くるしみを、御神みかみめぐみに助けられて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かけまくもあやかしこき、いはまくも穴に尊き、広幡ひろはた八幡やはた御神みかみ、此浦の行幸いでましの宮に、八百日日やおかびはありといへども、八月はつきの今日を足日たるひと、行幸して遊びいませば、神主かみぬしは御前に立ちて、幣帛みてぐらを捧げつかふれ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
八洲やしまもる国つ御神みかみもこころあらば飽かぬ別れの中をことわれ
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
まがごととみそなはせなば事ごとに直毘なおび御神みかみ直したびてな
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なほ許せ御国遠くば御神みかみ紅盃船べにざらふねに送りまゐらせむ
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
天美子あまみこ御神みかみ天降あまくだり作り召したる島々や
首里城 (新字旧仮名) / 世礼国男(著)
父の御神みかみりたまへば
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「このご相好、さながら御神みかみじゃ! ……いやさながら御仏みほとけじゃ! ……罪障消滅、無差別絶体! 自他の罪ことごとく許されたおん顔……笑っていられます、微笑ほほえんでいられます!」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
父の御神みかみりたまへば
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
アラの御神みかみを讃えまつる時
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)