“直毘”の読み方と例文
読み方割合
なおび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多くの覇業はぎょうの虚偽、国家の争奪、権謀と術数と巧知、制度と道徳の仮面なぞが、この『直毘なおびみたま』に笑ってある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
直毘なおび(直び)とはおのずからな働きを示した古い言葉で、その力はよく直くし、よく健やかにし、よく破り、よく改めるをいう。国学者の身震いはそこから生まれて来ている。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それを笑うために出て来た人があの大人だ。大人が古代の探求から見つけて来たものは、「直毘なおびみたま」の精神で、その言うところをつづめて見ると、「自然おのずからに帰れ」と教えたことになる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)