寐間着ねまき)” の例文
さりとて其夜そのよらるヽところならず、ひてとこへはりしものヽ寐間着ねまきかへずよこにもならず、さてつく/″\とかんがへればまへ晝間ひるま樣々さま/″\かびて
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
糸織いとをりのなへたるにふらんねるをかさねし寐間着ねまき小袖こそでめさせかへ、いざ御就蓐おやすみをとりてたすければ、なに其樣そのやうふてはないとおつしやつて、滄浪よろめきながら寐間ねまへと入給いりたまふ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あしはこたまはゞしのぶがおか緑樹りよくじゆあさつゆ、寐間着ねまきのまゝにもたまふべし、螢名所ほたるめいしよ田畑たばたちかかり、たゞ天王寺てんわうじちかために、はあまりすくなからねど、はらふにかげ十分じふゞんなり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
押入れ探ぐつて何やらの小風呂敷取出とりいだし、これはこの子の寐間着ねまきあはせ、はらがけと三尺だけ貰つて行まする、御酒の上といふでもなければ、めての思案もありますまいけれど
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
押入おしいぐつてなにやらの小風呂敷こぶろしき取出とりいだし、これは此子このこ寐間着ねまきあはせ、はらがけと三じやくだけもらつてゆきまする、御酒ごしゆうへといふでもなければ、めての思案しあんもありますまいけれど、よくかんがへてくだされ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)