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奥底
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おくそこ
ふりがな文庫
“
奥底
(
おくそこ
)” の例文
すがすがしい
天気
(
てんき
)
で、
青々
(
あおあお
)
と
大空
(
おおぞら
)
は
晴
(
は
)
れていましたが、その
奥底
(
おくそこ
)
に、
光
(
ひか
)
った
冷
(
つめ
)
たい
目
(
め
)
がじっと
地上
(
ちじょう
)
をのぞいているような
日
(
ひ
)
でした。
冬のちょう
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
次郎は、先生夫妻に対してすまないという気で一ぱいになりながらも、心の
奥底
(
おくそこ
)
では、それが楽しくてならないのだった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
牧師の家に生まれましたから、小さい時分から祈りにはなれておりましたが、その朝ほど心の
奥底
(
おくそこ
)
から祈ったことはいままでにありませんでした。
ジェンナー伝
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
もっと、ここに書くのも
気恥
(
きはず
)
かしいほど、
甘
(
あま
)
ったるい文句も書いてありました。で、ぼくは大切に、一々トランクの
奥底
(
おくそこ
)
にしまい込んでいたのです。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
それは、人の心の
奥底
(
おくそこ
)
まで、しみとおるほどでした。皇帝は、心からよろこんで、自分の金のスリッパを、ナイチンゲールの首にかけてやるように、と言いました。
ナイチンゲール
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
柿丘秋郎には、普通の眼には見えない胸の
奥底
(
おくそこ
)
がハッキリ見えた。そのうちにも、あとからあとへと激しい
咳
(
せき
)
に襲われそのたびにドッドッと、
鮮血
(
せんけつ
)
を吐き散らした。
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ちょうど
透
(
す
)
きとおった水を
通
(
とお
)
して見るように、その
音楽
(
おんがく
)
を
通
(
とお
)
して彼の心の
奥底
(
おくそこ
)
までも
読
(
よ
)
みとられそうだった。クリストフはこれまで、そんな
風
(
ふう
)
な歌い
方
(
かた
)
をきいたことがなかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
といいながら、大きな口をあけて、
奥底
(
おくそこ
)
もなく
長閑
(
のどか
)
な日の舌に
染
(
し
)
むかと笑いかけた。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
青
(
あお
)
い、
青
(
あお
)
い、
奥底
(
おくそこ
)
から、一つ、一つ
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
が
輝
(
かがや
)
きはじめて、いつのまにか
大空
(
おおぞら
)
は、まいたように
星
(
ほし
)
がいっぱいになったのです。
星と柱を数えたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
(
み
)
わたすかぎり、
草
(
くさ
)
と
灌木
(
かんぼく
)
の
生
(
は
)
え
茂
(
しげ
)
った
平原
(
へいげん
)
であります。
真
(
ま
)
っ
青
(
さお
)
な
空
(
そら
)
は、
奥底
(
おくそこ
)
の
知
(
し
)
れぬ
深
(
ふか
)
さを
有
(
ゆう
)
していたし、
遙
(
はる
)
かの
地平線
(
ちへいせん
)
には、
砲煙
(
ほうえん
)
とも
見
(
み
)
まがうような
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
がのぞいていました。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
奥
常用漢字
中学
部首:⼤
12画
底
常用漢字
小4
部首:⼴
8画
“奥”で始まる語句
奥
奥様
奥州
奥床
奥方
奥深
奥羽
奥山
奥義
奥行