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天際
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てんさい
ふりがな文庫
“
天際
(
てんさい
)” の例文
前夜
(
ぜんや
)
の
雨
(
あめ
)
が
晴
(
はれ
)
て
空
(
そら
)
は
薄雲
(
うすぐも
)
の
隙間
(
あひま
)
から
日影
(
ひかげ
)
が
洩
(
もれ
)
ては
居
(
ゐ
)
るものゝ
梅雨
(
つゆ
)
季
(
どき
)
は
爭
(
あらそ
)
はれず、
天際
(
てんさい
)
は
重
(
おも
)
い
雨雲
(
あまぐも
)
が
被
(
おほ
)
り
(
ママ
)
重
(
かさ
)
なつて
居
(
ゐ
)
た。
汽車
(
きしや
)
は
御丁寧
(
ごていねい
)
に
各驛
(
かくえき
)
を
拾
(
ひろ
)
つてゆく。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
バチルスを発見すると否とはさまで吾人の人生に関与する所なしと
雖
(
いへ
)
ども、要するに、問題と秘密とは、図書館の中にあらず、
浩蕩
(
かうたう
)
の
天際
(
てんさい
)
に存せずして
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
紫玉の
睜
(
みは
)
つた
瞳
(
め
)
には、
確
(
たしか
)
に
天際
(
てんさい
)
の
僻辺
(
へきへん
)
に、美女の
掌
(
て
)
に似た、
白山
(
はくさん
)
は、白く清く映つたのである。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
地平線か水平線の
外
(
ほか
)
は見なれない眼に、いま映るは全く曲線の世界で、濃淡はあっても只一つの蒼い色の曲線が重なり合い、延び合い、眼の下から
天際
(
てんさい
)
まで少しも
平
(
たいら
)
かな地上を見ない。
武甲山に登る
(新字新仮名)
/
河井酔茗
(著)
『
見
(
み
)
なさい
今
(
いま
)
だ、
今
(
いま
)
が
初日出
(
はつひので
)
だ』と
老人
(
らうじん
)
は
言
(
い
)
ひつゝ
海原
(
うなばら
)
遠
(
とほ
)
く
眺
(
なが
)
めて
居
(
ゐ
)
るので、
若者
(
わかもの
)
も
連
(
つれ
)
られて
沖
(
おき
)
を
眺
(
なが
)
めました、
眞紅
(
しんく
)
の
底
(
そこ
)
に
黄金色
(
こんじき
)
を
含
(
ふく
)
んだ
一團球
(
いちだんきう
)
は
今
(
いま
)
しも
半
(
なかば
)
天際
(
てんさい
)
を
躍出
(
をどりい
)
でて
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
“天際”の意味
《名詞》
天 際(てんさい)
空の果て。天涯。
(出典:Wiktionary)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“天”で始まる語句
天
天井
天鵞絨
天狗
天晴
天幕
天窓
天気
天地
天竺