かこひ)” の例文
新字:
かの小さき溪のかこひなきところに一の蛇ゐたり、こは昔エーヴァににが食物くひものを與へしものとおそらくは相似たりしなるべし 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……で、すこしきしをさがつたところで、中流ちうりう掛渡かけわたした歩板あゆみいたわたると、其處そこ木小屋きごやはしらばかり、かこひあらい「獨鈷とつこ。」がある。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
召連れ領主役場の腰掛こしかけへ參りしとき九助は爪印つめいんすみに成とて腰掛のかこひの中に居し故實は下役人へ少の贈物おくりものを致し其人の心入にて腰掛こしかけの小かげで此世の暇乞いとまごひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
我を汝に遭はしめしは抑〻何の功徳何の恩惠めぐみぞや我若し汝のことばを聞くのさいはひをえば請ふ告げよ汝地獄より來れるかそは何のかこひの内よりか。 一九—二一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
公園こうゑんかこひ草畝くさあぜまくらにして、うちの女中ぢよちうひと毛布けつとにくるまつた。これにとなつて、あの床屋子とこやしが、子供弟子こどもでしづれで、仰向あふむけにたふれてる。わづか一坪ひとつぼたらずのところへ、左右さいうんで、人數にんずである。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わが肉我を離れて後少時しばし、ジュダの獄より一の靈をとりいださんため彼我をこのかこひの中に入らしめき 二五—二七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
七のニンフェは北風アクイロネ南風アウストロも消すあたはざる光を手にし、彼のまはりに身をもてまろきかこひをつくれり 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我等はつひこの慰めなきまちを固むる深きほりに入れり、かこひは鐡より成るに似たりき 七六—七八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
あたかもモンテレッジオンが圓きかこひの上に多くの櫓を戴く如く、おそろしき巨人等は 四〇—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)