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午前
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ひるまへ
ふりがな文庫
“
午前
(
ひるまへ
)” の例文
老爺は伐仆した木を薪にして、
隔日
(
いちにちおき
)
の
午前
(
ひるまへ
)
に、白毛の盲目馬の背につけては、麓の町に賣りにゆく。其都度、お雪は老爺に背負はれて行く。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「お
午前
(
ひるまへ
)
の汽車でお連れさんがお出でになりまして、一緒にお午の御飯を召し上がって、一時間ほど前にどこへかお出掛けになりました。」
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
竹下は、シーズンの制作に、海辺の風景を選んで、麗かな日だと
午前
(
ひるまへ
)
から百合子やローラやそして八重達を誘つて、馬車で海辺へ通つてゐた。
南風譜
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
午前
(
ひるまへ
)
の十時頃が丁度夕方のやうに薄暗い時いつもは他の物音に遮ぎられて聞えない遠い寺の時の鐘が音波の進みを目に見せるやうに響いて来る。
花より雨に
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
午前
(
ひるまへ
)
に二時間の割で
傭
(
やと
)
つてお出でになるのださうで、まだ
後
(
あと
)
十日くらゐは来てくれなければと青木さんは言はれた。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
次
(
つぎ
)
の
日曜
(
にちえう
)
になると、
宗助
(
そうすけ
)
は
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り一
週
(
しう
)
に一
返
(
ぺん
)
の
樂寐
(
らくね
)
を
貪
(
むさ
)
ぼつたため、
午前
(
ひるまへ
)
半日
(
はんにち
)
をとう/\
空
(
くう
)
に
潰
(
つぶ
)
して
仕舞
(
しま
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ねえ、お作、本當だねえ。今日
午前
(
ひるまへ
)
鮭が一匹この川を
上
(
のぼ
)
つて來たねえ。」
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
午前
(
ひるまへ
)
に妻はこゝへ来てこつちの話を聞く。それから晩にサロンへ客を呼び迎へる。あらゆる科学者、詩人、哲学者、動物学者が集まつて来る。内国のも外国のも来る。あらゆる政治家も来る。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
吐
(
つき
)
マア聞て
呉
(
くれ
)
今日は思ひの
外
(
ほか
)
都合
(
つがふ
)
よく
午前
(
ひるまへ
)
に商賣も
捗取
(
はかどつ
)
たから淺草の觀音樣へ參り
夫
(
それ
)
より上野の大師さまへ
回
(
まは
)
らうと車坂まで
行
(
ゆき
)
し所不思議にも國元の大橋文右衞門樣に御目に
懸
(
かゝ
)
り
斯々
(
かう/\
)
いふ事より
後
(
あと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「はい、居りました。お
午前
(
ひるまへ
)
から
私
(
わたくし
)
お待ち申してをりました」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そこには
午前
(
ひるまへ
)
の赤い日、
黄金
(
きん
)
の高屋根越しに照らすけれど
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
まだ
午前
(
ひるまへ
)
にしぼむとも
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
仕事の合間を見て部屋の飾りつけを施すのであつたから、三日前から支度をして、この日の
午前
(
ひるまへ
)
には凡て整頓されてゐた。
寄生木と縄梯子
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
午前
(
ひるまへ
)
の十時頃が丁度夕方のやうに薄暗い時いつもは他の物音に遮ぎられて聞えない遠い寺の時の鐘が音波の進みを目に見せるやうに響いて來る。
花より雨に
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「いゝえ。いつも
午前
(
ひるまへ
)
は何の用事もないんですもの。たゞくみちやんに少しお気の毒なだけ。——ね。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
Kのをばさんは近所の人に誘はれて、けふは
午前
(
ひるまへ
)
から新富座見物に出かけた筈である。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それも
午前
(
ひるまへ
)
には刈り了へて、弟と共に
黒馬
(
あを
)
と栗毛の二頭で家の裏へ運んで了つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
褪色
(
たいしよく
)
したしかし
芳
(
かんば
)
しい
午前
(
ひるまへ
)
の香ひが
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
「おくみさん、何ならいつそ
午前
(
ひるまへ
)
に一寸行つて来たらどうだらう。久男は厄介だから、置いとけば一人で遊んでるよ。今日はこれでは
午後
(
ひるから
)
は暑くて歩かれないよ。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
午前
(
ひるまへ
)
稽古
(
けいこ
)
に来る
小娘
(
こむすめ
)
達が帰つて
後
(
のち
)
午過
(
ひるすぎ
)
には三時過ぎてからでなくては、学校帰りの
娘
(
むすめ
)
達はやつて来ぬ。今が
丁度
(
ちやうど
)
母親が一番手すきの時間である。風がなくて冬の日が
往来
(
わうらい
)
の窓一面にさしてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“午前(午前と午後)”の解説
午前(ごぜん)と午後(ごご)は、正子(真夜中)と正午(真昼)を境界にした時刻の区分である。時刻を12時間制で表現する場合は「午前」または「午後」を付加する。
(出典:Wikipedia)
午
常用漢字
小2
部首:⼗
4画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“午前”で始まる語句
午前三時
午前二時
午前六時
午前十一時十分頃