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予期
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よき
ふりがな文庫
“
予期
(
よき
)” の例文
旧字:
豫期
私は本日、全く
予期
(
よき
)
せざる
心霊現象
(
しんれいげんしょう
)
にぶつかりました。それは信じられないほど
神秘
(
しんぴ
)
であり、またおどろくべき
明確
(
めいかく
)
なる現象であります。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
いまでこそ世間はかれを、ヴァイオリンのショパンだといってほめそやすが、わたしはとうからかれのめざましい
成長発達
(
せいちょうはったつ
)
を
予期
(
よき
)
していた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
最初の日は、あんがい、
儀式作法
(
ぎしきさほう
)
の、目にきらびやかな番組ばかりが多く、
龍攘虎搏
(
りゅうじょうこはく
)
ともいうべき
予期
(
よき
)
していた火のでるような
試合
(
しあい
)
がなかったので。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お前が生れたのは昭和二十三年(一九四八)五月九日であった。父も母もお前の生れることを
予期
(
よき
)
していなかった。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
つばめらは、
予期
(
よき
)
したごとく、
嵐
(
あらし
)
を
脊
(
せ
)
に
負
(
お
)
って、
安々
(
やすやす
)
と
島
(
しま
)
に
着
(
つ
)
いたけれど、
蛾
(
が
)
たちは、ひとたまりもなく、
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
へ
吹
(
ふ
)
き
落
(
お
)
とされて
死
(
し
)
んでしまったのであります。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
三四郎は、此手紙を
郵函
(
ポスト
)
に入れるとき、
時
(
とき
)
を移さぬ美禰子の返事を
予期
(
よき
)
してゐた。所が折角の封書はたゞ
行
(
い
)
つた
儘
(
まゝ
)
である。
夫
(
それ
)
から美禰子に逢ふ機会は今日迄なかつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
予期
(
よき
)
したようにね。それから夜あけまでの
苦
(
くる
)
しみは、ぼくも予期しなかったことなんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
四十五歳の
髯男
(
ひげおとこ
)
、小供か小犬の様に
嬉
(
うれ
)
しい
予期
(
よき
)
気分
(
きぶん
)
になって見て居ると、そろそろ落ち出した。大粒小粒、小粒大粒、かわる/″\
斜
(
はす
)
に落ちては、地上にもんどりうって
団子
(
だんご
)
の様にころがる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
だがけっして
犬死
(
いぬじ
)
にでなかった、山田は数十年ののちに、その書きのこした手帳が、なんぴとかの手にはいるとは、
予期
(
よき
)
しなかったろうと思う、
絶海
(
ぜっかい
)
の
孤島
(
ことう
)
だ、だれがちょうぜんとして
夕陽
(
ゆうひ
)
の下に
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
数珠梯子から飛びあがった
伊部熊蔵
(
いのべくまぞう
)
と
伊東十兵衛
(
いとうじゅうべえ
)
は、
予期
(
よき
)
していたことであったが、
愕然
(
がくぜん
)
として顔を
見合
(
みあ
)
わせた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところが、意外にも、研究所の中に
大爆発
(
だいばくはつ
)
が起こった。ひどい爆発だった。まったく
予期
(
よき
)
しない爆発だ。わしは
一大閃光
(
いちだいせんこう
)
のために、いきなり目をやられた。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私たちは、その腹の中に赤ん坊が入っていることを
予期
(
よき
)
することができないほど小さかった。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
と云つて、此後悔を
予期
(
よき
)
して、無理に応急の返事を、左も自然らしく得意に
吐
(
は
)
き散らす程に軽薄ではなかつた。だから
只
(
たゞ
)
黙
(
だま
)
つてゐる。さうして
黙
(
だま
)
つてゐる事が如何にも
半間
(
はんま
)
であると自覚してゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
はっと
思
(
おも
)
って、
予期
(
よき
)
したとおりだと、
胸
(
むね
)
がどきどきしました。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と警部が
激励
(
げきれい
)
したので、ワッと
喚
(
わめ
)
いて室内に
躍
(
おど
)
りこみました。そこには
予期
(
よき
)
していたとおり、頭のない洋服を着た怪物がゾロゾロと
匍
(
は
)
いまわっていました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
博士がこんなにずばりと、金属人間のことを口にするとは
予期
(
よき
)
していなかったのだ。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
夫が死ねば、妻もまた自然に死ぬ! 夫の
放言
(
ほうげん
)
が今死に
臨
(
のぞ
)
んで、始めて
合点
(
がてん
)
がいった。夫はいつか、こんなことの起るのを
予期
(
よき
)
していたのか知れない。あたしもここで、
潔
(
いさぎよ
)
く死を祝福しましょう!
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
予
常用漢字
小3
部首:⼅
4画
期
常用漢字
小3
部首:⽉
12画
“予期”で始まる語句
予期しない捻り