“髯男”の読み方と例文
読み方割合
ひげおとこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髯男ひげおとこは、それが、なんとなく気懸きがかりになったので、手早く解いてみた。その中から、ゴロリと転りだしたのは、真黒の、三つの防毒マスクだった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ほ。美髯公びぜんこう。この髯男ひげおとこは、鄆城県うんじょうけんでは評判のいい与力だったはずじゃないか。よろしい、苦役にはけんでもよい。わが屋敷で雑用に使ってみよう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上古の、四道将軍時代の絵に見るようなよろいをつけた髯男ひげおとこが一人、ともえの紋のついたつづらを横背負いにして、馬をあおってまっしぐらにこちらをめがけて走らせて来るのです。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)