“髯剃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひげそ66.7%
ひげそり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アイロンのきいた、白い半袖の上着に、ギャバヂンの茶色の長洋袴ながズボンをはいて、鏡の前で苦手な髯剃ひげそり作業にかゝる。コオヒイの香ばしい匂ひが二階までのぼつて来た。教会の鐘が鳴り始める。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
コントラ・ソシアル街らしい一つの街路に達した時、一発の銃弾が、どこからともなくやみを貫いてき、そばをかすめ過ぎ、すぐ頭の上で、ある理髪屋の店に下がっていた銅の髯剃ひげそざらに穴をあけた。
前述の下層社会の描写に対して、上流社会の生活は、コンスタンチヌス皇帝の髯剃ひげそりの一状景を見れば充分であろう。でもう一度、長々しい引用を許して戴きたい。
大衆文芸作法 (新字新仮名) / 直木三十五(著)