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亂暴
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らんぼう
今更ながら
長吉の
亂暴に
驚けども
濟みたる
事なれば
咎めだてするも
詮なく、
我が
名を
借りられしばかりつく/″\
迷惑に
思はれて
『
决して、なつたことはない』と
云つて
女王樣は
亂暴にも、
蜥蜴を
目がけてインキ
壺を
投げつけられました。
長吉のわからずやは
誰れも
知る
亂暴の
上なしなれど、
信如の
尻おし
無くは
彼れほどに
思ひ
切りて
表町をば
暴し
得じ、
人前をば
物識らしく
温順につくりて
そろひの
浴衣は
言はでものこと、
銘々に
申合せて
生意氣のありたけ、
聞かば
膽もつぶれぬべし、
横町組と
自らゆるしたる
亂暴の
子供大將に
頭の
長とて
歳も十六
唯亂暴一
途に
品川へも
足は
向くれど
騷ぎは
其座限り、
夜中に
車を
飛ばして
車町の
破落戸がもとをたゝき
起し、それ
酒かへ
肴と、
紙入れの
底をはたきて
無理を
徹すが
道樂なりけり