“とうこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
陶工15.8%
登高10.5%
董公5.3%
董璜5.3%
倒行5.3%
当洪5.3%
東光5.3%
東皐5.3%
東篁5.3%
桃梗5.3%
橙紅5.3%
登校5.3%
盪冦5.3%
盪寇5.3%
董衡5.3%
頭光5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このさかずきのことがわすれられた時分じぶんかれは、あるなにかの書物しょもつで、利助りすけという、あまりひとられなかった陶工とうこう名人めいじんが、むかし京都きょうとにあったということをみました。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
昭和の日本人は秋晴れの日、山に遊ぶことを言うにハイキングとやら称する亜米利加アメリカ語を用いているが、わたくしの如き頑民に言わせると、古来慣用せられた登高とうこうの一語で足りている。
十九の秋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
腰鎖こしぐさりをうけとって、ぼんやり立っていると、彼方へ行ってかがみこんでいた董公とうこうがギャッと一ト声叫んでころがり伏した。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おい。董公とうこう。ちょっくら、こいつの腰鎖こしぐさりを代って持っててくれ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弟の董旻とうびんに、御林軍の兵権をべさせ、兄の子の董璜とうこう侍中じちゅうとして、宮中の枢機すうきにすえてある。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
董卓の弟の董旻とうびん、兄の子の董璜とうこうのふたりも、手足を斬られて、市にさらされた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かになら横にうところだが今年の気候はあとびさりをするんですよ。倒行とうこうして逆施げきしすまた可ならずやと云うような事を言っているかも知れない」「なんでござんす、それは」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
蛟はりゅうのたぐいである。かれらにはそれぞれのあざなをあたえて、大を当洪とうこうといい、次を破阻はそといい、次を撲岸ぼくがんと呼んだ。
雍正ようせいの末年である。東光とうこう城内で或る夜、家々の犬が一斉に吠えはじめた。その声はうしおの湧くが如くである。
「愁ひつつ丘に登れば花茨」と類想であって、如何いかにも蕪村らしい、抒情味じょじょうみあふれた作品である。この句には「かの東皐とうこうに登れば」という前書が付いているが、それが一層よく句の詩情を強めている。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
当時、左内はもう藩儒吉田東篁とうこうの門に入って、常盤町の家から毎日通学していた。
城中の霜 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
『淵鑑類函』一七に『宋書』に曰く、歳朔さいさく、常に葦莢いきょう桃梗とうこうを設け、鶏を宮および百司の門にたくし以て悪気をはらう。
それは黒い背筋の上に薄いレモン色の房々とした毛束を四つも着け、その両脇に走る美しい橙紅とうこう色の線が頭の端では燃えるような朱の色をして、そこから真黒な長い毛が突き出している。
蜂が団子をこしらえる話 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
今は登校とうこうの準備もととのい、しばらくぶりで、大木の話も聞き、幾分心にくつろぎができたところから、にわかにみ篶子すずこの事を思うようになったのである。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
盪冦とうこう将軍寿亭侯じゅていこう関羽。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
先鋒の宣武将軍曹遵そうじゅんは曹真の弟にあたる。その副先鋒の将は盪寇とうこう将軍朱讃しゅさんであった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
面々、印綬いんじゅをうけて退出した。ところがその夜、七人のうちの董衡とうこうが、ひそかに于禁をたずねて云った。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の車の頭光とうこう圏内けんないを、グラグラとゆれていたが、しばらく走る内に、こちらから見えている背後のシェードが、スルスルと卸された。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)