“そうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソウロウ
語句割合
65.1%
蹌踉29.2%
滄浪2.4%
爽朗1.4%
争論0.5%
候也0.5%
層楼0.5%
蒼老0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おえいは日々雪のつもる山にくずをほりに行きそうろうみなしてかせぎためろぎん出来そうらえば其身にあいに参り候たのしみいてくれられよ」
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
若僧は最前より妙信のものいえるを顧みざるがごとく、下手の方をながめたりしが、この時蹌踉そうろうとしてたましいうつけたる姿に歩み出づ。
道成寺(一幕劇) (新字新仮名) / 郡虎彦(著)
日本海の風に吹かれて、滄浪そうろうの寄せ来る、空の霞める、雲も見えず、うららかなる一日を海辺にさまよい、終日ひねもす空想に耽っていたことがあるが、その時の文章と閲歴とを思い出さずにはいられなかった。
然し是の如きの人には、ややもすれば我執の強い、古い言葉で云えば「カタムクロ」の人が多いものだが、流石さすがに氏郷は器量が小さくない、サラリとした爽朗そうろう快活なところもあった人だ。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
獣医じゅういはしかしその両方の前を知らん顔で通りぎて、わたしたちのやりかけた争論そうろうを中止させた。そして第三の雌牛めうしに向かった。
行蔵こうぞうは我に存す、毀誉きよは他人の主張、我にあずからず我に関せずとぞんじそうろう各人かくじん御示おしめし御座ござそうろうとも毛頭もうとう異存いぞん無之これなくそうろうおん差越之さしこしの御草稿ごそうこう拝受はいじゅいたしたく御許容ごきょよう可被下くださるべく候也そうろう
こんどの元宵節げんしょうせつを機して、梁山泊のともがらが、その一芸一能と変幻出没な化身けしんのもとに、上下、あらゆる面の人中へ浸々しんしんまぎれ入っていたには相違なく、北京城頭の三層楼そうろうにあがった炎は
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その歌、『古今』『新古今』の陳套ちんとうちず真淵まぶち景樹かげき窠臼かきゅうに陥らず、『万葉』を学んで『万葉』を脱し、鎖事さじ俗事を捕えきたりて縦横に馳駆ちくするところ、かえって高雅蒼老そうろうの俗気を帯びず。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)