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さうざう
然し
比較的に
※去の三
年は
私の
爲には
凌ぎ
易かつたよ、イヤ、
其間には
隨分、
諸君には
想像も
出來ない
程、
面白い
事も
澤山あつた。
彼は
此袴を
着けた
男の
身の
上に、
今何事が
起りつゝあるだらうかを
想像したのである。けれども
奧はしんとして
靜まり
返つてゐた。
此偉大な
現象を
起させるものは
人間以上の
者で
人間以上の
形をしたものだらう。
此想像が
宗教の
基となり、
化物を
創造するのである。
且又人間には
由來好奇心が
有る。
此好奇心に
刺戟せられて、
空想に
空想を
重ね、
遂に
珍無類の
形を
創造する。
故に
化物は
各時代、
各民族に
必ず
無くてならない
事になる。
隨つて
世界の
各國は
其民族の
差異に
應じて
化物が
異つて
居る。