“こしかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
過去46.7%
越方33.3%
來方6.7%
既往6.7%
来方6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこまでも自分じぶん過去こしかたをおわすれなく、『自分じぶん他人ひとさまのように立派りっぱところへはられない。』とっしゃって、神様かみさまにおねがいして、わざとちいさな岩窟いわやのようなところこもって
徳川幕府の創業者の遺訓に曰く、「越方こしかた行末ゆくすえを思い新法を立て、家を新しくするなかれ、無調法ぶちょうほうなりとも、予が立置きたる家法を失い給うべからずと申すべし」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
判斷はんだんなして此上信心しんじん肝要かんえうなりと申しけるにお專も大いに心配しんぱいなし然らば明日より鹽斷しほだちなり斷食だんじきなりして信心を致しお前の身に凶事きようじなきやうに致さんと夫婦は來方こしかた行末ゆくすゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かけ其日は入牢とぞ相なりける其後松坂町郡代の牢屋敷らうやしきに於て無殘むざん成かな富右衞門は日々ひゞ手強てづよき拷問に掛り今は五たい悉々こと/″\よわはて物ものんどくだすこと能はず一命既に朝夕てうせきせまるに付富右衞門倩々つく/″\來方こしかた
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
既往こしかたおもいめぐらしてふさぎはじめましたから、兼松がはたから種々いろ/\と言い慰めて気を散じさせ、翌日共に泉村の寺を尋ねました。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
来方こしかたは我にもあり、ただ御身おんみは髪黒く、顔白きに、我はかしらあおく、つらの黄なるのみ。同一おなじ世の孤児みなしごよ、と覚えずほうり落ちた法師自身の同情の涙の、明の夢に届いたのである。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)