来方こしかた)” の例文
旧字:來方
来方こしかたは我にもあり、ただ御身おんみは髪黒く、顔白きに、我はかしらあおく、つらの黄なるのみ。同一おなじ世の孤児みなしごよ、と覚えずほうり落ちた法師自身の同情の涙の、明の夢に届いたのである。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)