“がり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
22.7%
22.7%
我利18.2%
9.1%
9.1%
毫厘4.5%
画裏4.5%
画裡4.5%
4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
犬には寒さを防ぐ為に大抵物が着せてある。腰から以下を二がりにし上半身の毛を長く伸ばして獅子の形にした犬などは憎さげだ。夫婦づれで乳母車を押して来るのもある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
獅子がりと、獅子狩の浮彫うきぼりとを混同しているような所がこの問の中にある。博士はそれを感じたが、はっきり口で言えないので、次のように答えた。
文字禍 (新字新仮名) / 中島敦(著)
荒木田氏経うじつねといって、やはり代々、この伊勢の神主さまを勤めていたんですが、世の中の我利がり我利武者が、わたくしの喧嘩ばかりしているために、応仁の乱の頃からは
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あらたに別荘を一軒借りるのも億劫おっくうだし、部屋がりが出ず入らず、しかるべき空座敷あきざしきがあるまいか、と私が此地こっちに居た処から、叔父へ相談があったというので、世話をするように言って来た。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雁か! 迷子まいごのはなれがりか!
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これと毫厘がり寸法の違はぬ女が、昨日の午過ひるすぎ、伯母の家の門に来て、『おだんのまうす、おだんのまうす。』と呼んだのであつた。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
桃葉桃根画裏人 桃葉とうよう 桃根とうこん 画裏がりひと
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ただ降る雨の心苦しくて、踏む足の疲れたるを気に掛ける瞬間に、われはすでに詩中の人にもあらず、画裡がりの人にもあらず。依然として市井しせいの一豎子じゅしに過ぎぬ。雲煙飛動のおもむきも眼にらぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何事なにごといでられんもるべからず、打明うちあけられしだけ殊勝しゆしようなり、よろつはゝむねにありまかせたまへとゆゑやみに、ある夕暮ゆふぐれ墓參ぼさんもどり、槖繩師うゑきやがりくるまをせて、りもせぬはちものゝ買上かひあ
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)