魔性ましやう)” の例文
其處そこ何者なにものかゞるに相違さうゐない、ひとか、魔性ましやうか、其樣そんことかんがへてられぬ、かく探險たんけん覺悟かくごしたので、そろ/\とをかくだつた。
多分おれがゐなくなると、いろいろな魔性ましやうが現れて、お前をたぶらかさうとするだらうが、たとひどんなことが起らうとも、決して声を出すのではないぞ。
杜子春 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
なさけある叫びの力つよければ、かれらはディドのむれを離れ魔性ましやうそらをわたりて我等にむかへり 八五—八七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
聞時はしきりににくく思はれ他人ひとの事にても何分なにぶんすて置れぬ性質せいしつなり是犬はやうにして正直なるけものゆゑねこたぬき其外そのほか魔性ましやう陰獸いんじうを見る時は忽地たちまち噛殺かみころすが如しおのれせいはんして陰惡いんあくたくむものは陽正やうせいの者是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
手紙てがみ處置しよちするための魔性ましやう變化へんげかもれないとおもふんです。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
魔性ましやう蜘蛛くもにまかれ
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)