飛起とびお)” の例文
お鳥は驚いて飛起とびおきましたが、夜が明ける迄は一寸ちょっとも小屋の外へは出してくれません。何べんか、里へ逃げ出そうとしましたが、裸体ではうすることも出来ず、それに岩吉は口癖のように
裸身の女仙 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
『しまつたツ。』と一聲いつせいわたくしも、日出雄少年ひでをせうねんも、水兵すいへい稻妻いなづまも、一度いちどにドツとまへほう打倒うちたをれて、運轉臺うんてんだいから眞逆まつさかさまおとされた武村兵曹たけむらへいそうが『南無三なむさん大變たいへん!。』とさけんで飛起とびおきたときは、無殘むざん
……南無三寶なむさんぼう、ほんにまア眠込ねこんでござることぢゃ! でも是非ぜひおこさにゃならぬ。……ぢゃうさまぢゃうさま/\! そのとこなかへあのわか這入はひらしゃってもよいかや? そしたら飛起とびおきさっしゃらうがな。
花子さんは思わず飛起とびおきて、飛び付きました。
黒い頭 (新字新仮名) / 夢野久作海若藍平(著)
『や、寢※ねすぎたぞ。』といそ飛起とびおき、衣服ゐふくあらため、櫛髮くしけづりをはつて、急足いそぎあし食堂しよくどうると、壯麗さうれいなる食卓しよくたく正面しようめんにはふね規則きそくとしてれいのビールだる船長せんちやう威儀ゐぎたゞして着席ちやくせきし、それより左右さゆう兩側りやうがわ
少年せうねんこゑ飛起とびお海上かいじやうながめたわたくしさけんだ。