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顧慮
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こりよ
彼は
殆ど
其の
脚力の
及ぶ
限り
走つた。
彼はおつぎが
後に
續かぬことを
顧慮する
暇もなかつた。
彼は
其の
主人を
懷つたのである。
尊敬はどの
種類の
人にもあるが、
單に
同じ
對象を
尊敬する
場合を
顧慮して
云つて
見ると、
道を
求める
人なら
遲れてゐるものが
進んでゐるものを
尊敬することになり、こゝに
言ふ
中間人物なら
ついでに
記して
置くことは、
火災の
避け
難き
場合を
顧慮しての
心得である。
卯平の
微かな
呼吸が
段々と
恢復して
來る。
勘次はどん/\と
落葉や
麁朶を
焚いた。
彼は
其の
時雪の
林に
燃料を
探すことの
困難なことを
顧慮する
遑さへ
有たなかつたのである。