類似るいじ)” の例文
いままでまをしました石器せつきは、刃物はものか、それに類似るいじのものでありますが、なほほか刃物以外はものいがいのものもあります。そのなかでも面白おもしろいのは、石棒せきぼうです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
鎔岩ようがん無數むすう泡末ほうまつふくまれたものは輕石かるいしあるひはそれに類似るいじのものとなるのであるが、その小片しようへんはらぴりとづけられ、火山灰かざんばひとも遠方えんぽうにまではこばれる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
あれと類似るいじのものでね、首ではなくて、反対に胴ばかりの人間っていう見世物があるんですよ。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それというのが、やれ徳川殿が西上して来るとか、北畠殿が進撃中だとか、どこで誰と明智とが接戦中だとか、余りに耳をとらわれやすい類似るいじの風説が多いことと、もう一つは
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
異地方發見の土器どき比較ひかくして、其土質、製法、形状、紋樣等を對照たいせうするも亦類似るいじつよくして一地方の物の他地方に移りし事、即ち異地方相互の間に交通ありし事を證明せうめいする事實じじつ少しとせざるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
模樣もようはたいていなはむしろかたしつけそのうへ曲線きよくせん渦卷うづまきだとか、それに類似るいじ模樣もようがつけてありますが、ときには突出とつしゆつしたおびのような裝飾そうしよくをつけたものもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
讀者どくしやもちかれるとき、これに類似るいじした現象げんしよう觀察かんさつされることがあるであらう。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
際立きわだった事件の方から云うと、この物語は二月ふたつきばかりあいだを置いておこった二人の人物の変死事件——殺人事件を発端とするので、この話が世の探偵小説、怪奇小説という様なものに類似るいじしていながら
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)