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陋
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いや
ふりがな文庫
“
陋
(
いや
)” の例文
他が為に家庭趣味を説くは
陋
(
いや
)
しい、人の各自に其の家庭趣味を談じて、大いに其の趣味を味うというは、人世の最大なる楽事であるまいか。
家庭小言
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
自分は、金の多少より、勿論少ないことによって起された感ではあるが、受用は人を
陋
(
いや
)
しくすると云ったゲーテの言葉を身に徹えて感じた。
日記:08 一九二二年(大正十一年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
そしてこんな事を思った。平生自分は瀬戸なんぞの人柄の
陋
(
いや
)
しいのを見て、何事につけても、彼と我との間には大した懸隔があると思っていた。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
陋
(
いや
)
しげなるびじクリイムの響の
中
(
うち
)
には
嘲弄
(
とうろう
)
の
意
(
こころ
)
も
籠
(
こも
)
らむとてなり。なほ
高諭
(
こうゆ
)
を
請
(
こ
)
ふ(三〇・九・八附読売新聞より)
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
われは君が初戀を
陋
(
いや
)
しとせざるべし。されどその
敵手
(
あひて
)
なる女の、君の直きが如く直からざりしは、爭ふべからざる事實なるべし。否、我話の腰を折り給ふな。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
これらの人をつらねて、
五〇
貨殖伝
(
くわしよくでん
)
を
書
(
しる
)
し侍るを、其のいふ所
陋
(
いや
)
しとて、のちの
博士
(
はかせ
)
筆を競うて
謗
(
そし
)
るは、ふかく
頴
(
さと
)
らざる人の
語
(
ことば
)
なり。
五一
恒
(
つね
)
の
産
(
なりはひ
)
なきは恒の心なし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
渠の
形躯
(
かたち
)
は貴公子のごとく
華車
(
きゃしゃ
)
に、態度は
森厳
(
しんげん
)
にして、そのうちおのずから
活溌
(
かっぱつ
)
の気を含めり。
陋
(
いや
)
しげに日に
黧
(
くろ
)
みたる
面
(
おもて
)
も
熟視
(
よくみ
)
れば、
清※明眉
(
せいろめいび
)
、
相貌
(
そうぼう
)
秀
(
ひい
)
でて
尋常
(
よのつね
)
ならず。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
薄〻
(
はく/\
)
の酒を酌むに、いや/\ながらも杯を重ぬれば、其の中にはおのづから酔ひて之を楽むに至るといふことを云へるか、或は又虚礼謙譲の
陋
(
いや
)
しきを笑へる意の諺なるべし。
東西伊呂波短歌評釈
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
今この
陋
(
いや
)
しき習俗を脱して活発なる境界に入り、多くの事物に接し
博
(
ひろ
)
く世人に交わり、人をも知り己れをも知られ、一身に持ち前正味の働きを逞しゅうして、自分のためにし
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
然れどもおのれを恃みて、
陋
(
いや
)
しき家に入りませる王子は、
命
(
いのち
)
死ぬとも棄てまつらじ
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
己を自ら
陋
(
いや
)
しく思わせ、切角お前のくれた物を、3245
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
親
(
した
)
しき友人の顔に
陋
(
いや
)
しき
探偵
(
たんてい
)
の
笑
(
わらひ
)
を恐れ
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
たとえばここに一軒の家あらん。楼下は
陋
(
いや
)
しき一室にして、楼上には
夥多
(
あまた
)
の美室あり。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
秩祿
(
ちつろく
)
を加へられる度數の多いので、心あるものは主家のため、領國のために憂へ、
怯懦
(
けふだ
)
のものは其人を
畏
(
おそ
)
れ
憚
(
はゞか
)
り、
陋
(
いや
)
しいもの、
邪
(
よこしま
)
なものは其人にたよつて私を濟さうとするやうになつた。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
受用は人を
陋
(
いや
)
しゅうする。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
陋
漢検1級
部首:⾩
9画
“陋”を含む語句
陋巷
陋劣
陋屋
陋習
卑陋
頑陋
鄙陋
陋醜
陋悪
固陋
醜陋
陋態
陋居
拙陋
狭陋
賤陋
陋室
陋劣漢
頑迷固陋
陋見
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