“陋居”の読み方と例文
読み方割合
ろうきょ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ燈火あかりもつけずに、牛込では、陋居ろうきょの主人をかこんでお仲間の少壮文人たちが三五人さんごにん談話の最中で、私がまだ座につかないうちにたれかが
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
御承知の大雅堂たいがどうでも今でこそ大した画工であるがその当時ごうも世間向の画をかかなかったために生涯しょうがい真葛まくずはら陋居ろうきょひそんでまるで乞食と同じ一生を送りました。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
米次郎がその愛宕下の陋居ろうきょで、脳卒中で亡くなったのは、明治二十八九年ごろだった。……
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)