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血潮
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ちしほ
ふりがな文庫
“
血潮
(
ちしほ
)” の例文
けれども——
代助
(
だいすけ
)
は覚えず
悚
(
ぞつ
)
とした。彼は
血潮
(
ちしほ
)
によつて打たるゝ掛念のない、静かな心臓を想像するに堪へぬ程に、
生
(
い
)
きたがる男である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
わか
)
き
血潮
(
ちしほ
)
の
漲
(
みな
)
ぎりに、私は
微醺
(
びくん
)
でも
帶
(
お
)
びた時のやうにノンビリした
心地
(
こゝち
)
になツた。友はそんなことは氣が
付
(
つ
)
かぬといふ
風
(
ふう
)
。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
誰
(
たれ
)
か、——その
誰
(
たれ
)
かは
見
(
み
)
えない
手
(
て
)
に、そつと
胸
(
むね
)
の
小刀
(
さすが
)
を
拔
(
ぬ
)
いた。
同時
(
どうじ
)
におれの
口
(
くち
)
の
中
(
なか
)
には、もう一
度
(
ど
)
血潮
(
ちしほ
)
が
溢
(
あふ
)
れて
來
(
く
)
る。おれはそれぎり
永久
(
えいきう
)
に、
中有
(
ちうう
)
の
闇
(
やみ
)
へ
沈
(
しづ
)
んでしまつた。………
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
屋
(
いへ
)
はまた石もて造り、
大理石
(
なめいし
)
の白き
血潮
(
ちしほ
)
は
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
血潮
(
ちしほ
)
にまじる眼のひかり
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
きしかたの
血潮
(
ちしほ
)
流れて
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
樹々の
血潮
(
ちしほ
)
が
仄紅
(
ほのくれなゐ
)
に
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
爪
(
つめ
)
の甲の
底
(
そこ
)
に流れてゐる
血潮
(
ちしほ
)
が、ぶる/\
顫
(
ふる
)
へる様に思はれた。
彼
(
かれ
)
は
立
(
た
)
つて
百合
(
ゆり
)
の
花
(
はな
)
の
傍
(
そば
)
へ行つた。
唇
(
くちびる
)
が
瓣
(
はなびら
)
に
着
(
つ
)
く程近く
寄
(
よ
)
つて、強い
香
(
か
)
を
眼
(
め
)
の
眩
(
ま
)
う
迄
(
まで
)
嗅
(
か
)
いだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さあれ、空には
眼
(
め
)
に見えぬ
血潮
(
ちしほ
)
したたり
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
血潮
(
ちしほ
)
にまじる眼のひかり
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼はそれを、
貸借
(
たいしやく
)
に関係した
羞恥
(
しうち
)
の
血潮
(
ちしほ
)
とのみ
解釈
(
かいしやく
)
した。そこで
話
(
はなし
)
をすぐ
他所
(
よそ
)
へ
外
(
そら
)
した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
人の
血潮
(
ちしほ
)
の流るとも
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
血
常用漢字
小3
部首:⾎
6画
潮
常用漢字
小6
部首:⽔
15画
“血潮”で始まる語句
血潮雲