突殺つきころ)” の例文
さような事に頓着とんじゃくはいらぬから研ぐには及ばん、又憎い奴を突殺つきころす時は錆槍で突いた方が、先の奴が痛いから此方がかえっていゝ心持こゝろもち
さまし給ふに合點がてんゆかずと無理にこぢあけ這入はひり見ればは如何に隱居は無慚むざんにも夜具の中に突殺つきころされあけそみて死したればアツとばかりに打驚きあきれ果てぞ居たりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
すれば、おまへがロミオへの封印代ふいんがはりにしたこのを、あだ證書しょうしょ封印ふういん使つかはうより、またいつはりのこのこゝろみさをそむいてあだをとこけうより、この懷劒くわいけんこゝろ突殺つきころしてのけう。
それから最近の事件では、若い行脚僧あんぎゃそうがそれを見たので、娘の父が憤って、熊猟に用いる槍で突殺つきころしたともいう。その死骸はいずれも炭焼がまに入れて灰にしてしまうのが例とやら。
壁の眼の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
今夜にも両人をやり突殺つきころし、其の場で己も腹掻切かきゝって死のうか、そうすれば是が御主人様の顔の見納め、と思えば顔色がんしょくも青くなり、主人の顔を見て涙を流せば
チッバルトは突殺つきころされ、たふるゝ途端とたんひるがへし、ロミオは逃去にげさってござりまする。
懸て遣はしたる恩を忘れよくもせがれ五郎藏を突殺つきころし金銀質物を盜み出せしよな悴のかたき思ひ知れやと云ながらも飛懸とびかゝりて押伏おしふせんとするゆゑ役人は聲をかけコリヤ/\五兵衞ひかれ此方にて召捕めしとりたる罪人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今夜客間に寝ている源次郎めがちゅう二階に寝ているお國の所へ廊下伝いに忍びくに相違ないから、廊下で源次郎を槍玉やりだまにあげ、中二階へ踏込ふみこんでお國を突殺つきころし、自分は其の場を去らず切腹すれば