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ほんとう
ふりがな文庫
“
真正
(
ほんとう
)” の例文
旧字:
眞正
「その歯一本さ。歯一本と
真正
(
ほんとう
)
に悟れば、
虚心坦懐
(
きょしんたんかい
)
光風霽月
(
こうふうせいげつ
)
抜いて貰いながら所得税の申告も書ける。そこまで行かなければ駄目だよ」
小問題大問題
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
一つ
口
(
くち
)
に
申
(
もう
)
したら、
真正
(
ほんとう
)
の
神様
(
かみさま
)
と
人間
(
にんげん
)
との
中間
(
ちゅうかん
)
に
立
(
た
)
ちてお
取次
(
とりつ
)
ぎの
役目
(
やくめ
)
をつとめるのが
人霊
(
じんれい
)
の
仕事
(
しごと
)
——。まあそれ
位
(
くらい
)
に
考
(
かんが
)
えて
戴
(
いただ
)
けば、
大体
(
だいたい
)
宜
(
よろ
)
しいかと
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それは
真正
(
ほんとう
)
のロシア更紗で、一面の
真紅
(
まっか
)
な地に白の水玉が染め抜かれてあった。なかにはこまかな刺繍を施した布面に高まりを見せた高価なハンカチなどがあった。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
真正
(
ほんとう
)
の原因であったかもしれないが、本人の藤吉はその名をひそかに誇りにしているらしく、身内の者どもは藤吉の
鳩尾
(
みぞおち
)
に松葉のような小さな釘抜の刺青のあることを知っていた。
釘抜藤吉捕物覚書:01 のの字の刀痕
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
遊びというものゝ味が
真正
(
ほんとう
)
に分ったなら、遊びは面白いことでなくて恐いことである。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
「いや、こいつも駄目だ……して見ると
真正
(
ほんとう
)
の幸福ってものは
無
(
ね
)
えもんだなア」
幻想
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「あの菅笠は、
真正
(
ほんとう
)
で御座るか」
大岡越前の独立
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
乃公
(
おれ
)
は三日蔵の中へ入れられて今日漸く堪忍して貰った。伯父さんは未だ寝ている。全く乃公が悪るかった。
真正
(
ほんとう
)
に気の毒でならない。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
つまるところここまでが、
真正
(
ほんとう
)
の
意味
(
いみ
)
の
神様
(
かみさま
)
なので、
私
(
わたくし
)
どものように
帰幽後
(
きゆうご
)
神
(
かみ
)
として
祀
(
まつ
)
られるのは
真正
(
ほんとう
)
の
神
(
かみ
)
ではありませぬ。ただ
神界
(
しんかい
)
に
籍
(
せき
)
を
置
(
お
)
いているという
丈
(
だけ
)
で……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それよりか早く
左官屋
(
さかんや
)
を呼んで来て、一間四方ぐらいの煙突を拵えればいいんだ。手を火傷したり叱られたり
真正
(
ほんとう
)
に馬鹿馬鹿しい。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「女が何うしたんですよ。
真正
(
ほんとう
)
に
厭
(
い
)
やな子ね。お祖父さんが、この子は男だから豪いなんて仰有るものだから、好い気になっているんだわ」
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「歌さんがね、斯ういいましたよ、彼の何ですって、伯父さんは大変吝嗇だって、そして煮ても焼いても食えないんですって、
真正
(
ほんとう
)
ですか」
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「けれども面白いんですよ。釣竿さえ持っていればニコ/\ものです。あれで鯛を釣って来れば
真正
(
ほんとう
)
のお
恵比須
(
えびす
)
さんでさあ」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「女の子は何うせくれてしまうのだけれど、男の子は
真正
(
ほんとう
)
の跡取だから、万一間違があると玉なしになる。用心の為めもう一人あっても
宜
(
い
)
いよ」
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「何か正業についてくれると宜いんだが、大きなことばかり言って
彼方此方
(
あっちこっち
)
飛んで廻って歩いて、
真正
(
ほんとう
)
に兄弟泣かせだよ」
或良人の惨敗
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
受験生の境遇に
真正
(
ほんとう
)
の同情が出来るのは
具
(
つぶ
)
さに受験生の経験を嘗めた者ばかりだ。兄さんの俊一君は常に二郎君の為めに
執成
(
とりな
)
し役を勤めている。
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「考えて見ると急いで飛び下りるにも及ばなかった。病院は病院で、そのまゝ乗って橋口君のところへ行けば宜かったのに、
真正
(
ほんとう
)
に馬鹿な話さ」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
私は又お気に入らないことには御返辞をなさらない癖だと存じて居りましたが、
真正
(
ほんとう
)
に聾耳じゃ心細いわ。俄か聾耳は……
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「活字の信者です。活版で刷ってさえあれば何でも
真正
(
ほんとう
)
と思い込む馬鹿ものです。地方には
斯
(
こ
)
ういう人がよくありますよ」
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
真正
(
ほんとう
)
に上る気で伺ったんじゃないんですもの。そこまで来たのを幸い、原田君にお宅を紹介する積りで、丁度御門前へ差しかゝったところです」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
真正
(
ほんとう
)
に然うですよ。兎に角その小僧さんのお母さんが手向けの為めに此処へ紅葉を植えたのが鹿に紅葉の
起原
(
おこり
)
だというのですから益〻心細いわ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
一晩寝られなかったよ。
真正
(
ほんとう
)
に神経衰弱になるのかと思ったくらいだ。しかし今日は
悉皆
(
すっかり
)
持ち直したから、君も安心して僕の見識を立てゝくれ給え。
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「好いところさ。東京市内には
迚
(
とて
)
もこんなところはない。しかし
厭
(
いや
)
に寒いね。京都は
底冷
(
そこび
)
えがするといったが
真正
(
ほんとう
)
だ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「兎に角、その為にお父さんの信用がなくなったんでしょう。
真正
(
ほんとう
)
に些っともありませんよ。僕は怠けものだけれど、裏表がないから
宜
(
い
)
いんですって」
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
膏薬代丈けで済めば結構だと思いましてね、木本君は、『おい車屋さん、お前さんは
真正
(
ほんとう
)
に腰が立たないのかい?』
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「私の方からお願い申上げますのよ。何分七匹ですから縁づけるのが一苦労でございます。
真正
(
ほんとう
)
に助かりますわ」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「教え振りを拝見に上るのはお弟子入りも同じことじゃありませんの?
可怪
(
おか
)
しな人ねえ、あなたは。同じお稽古をなさるなら
真正
(
ほんとう
)
の先生をお頼みになっちゃ如何?」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「我輩のは
真正
(
ほんとう
)
に止めようと思えば止められないこともない積りだが、何うもいかん。若い時分部下の面前で宣誓して断然止めたんだが、間もなく感ずるところあって又始めたのさ」
閣下
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「僕さ。僕のところへは尾崎さんの唾が飛んで来た。
真正
(
ほんとう
)
に
謦咳
(
けいがい
)
に接したのは僕さ」
村の成功者
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
真正
(
ほんとう
)
だよ。一番小さい人が『この水は何処から来るの?』って、貴公子に訊いたのさ。すると貴公子が『君、この水は何処から来る?』って僕に訊いた。『僕の村から涌いて来ます』って、僕が答えたのさ」
村の成功者
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「それは聞かないでもないが、
真正
(
ほんとう
)
か知ら?」
小問題大問題
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
真正
(
ほんとう
)
に然うですね」
小問題大問題
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「
真正
(
ほんとう
)
だぜ」
村の成功者
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
“真正”で始まる語句
真正面
真正直
真正中
真正直者
真正真銘
真正証銘