犬小屋いぬごや)” の例文
真夜中まよなかごろでした。秀吉ひできちはふとをさますと、あにをおこさないようにそっととこからぬけだして、犬小屋いぬごやへいってみました。
ペスときょうだい (新字新仮名) / 小川未明(著)
いまこの岩窟がんくつ説明せつめいするに、もつとかいやすからしめるには、諸君しよくん腦裡のうりに、洋式ようしき犬小屋いぬごやゑがいてもらふのが一ばんだ。
には襤褸ぼろげさせいゑとては二じよう此樣こん犬小屋いぬごや世間せけんたいから馬鹿ばかにされて別物べつものにされて、よしや春秋はるあき彼岸ひがんればとて、隣近處となりきんじよ牡丹ぼたもち團子だんごくばあるなか
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
このとき、ペスは犬小屋いぬごやでねていました。いつもなら、とびだしてきてあとをおうのですが、どうしたのか、おともたてなければ、姿すがたせませんでした。
ペスときょうだい (新字新仮名) / 小川未明(著)
地中ちちう犬小屋式いぬごやしき横穴よこあな穿うがつてあつて、その犬小屋いぬごやごど岩窟がんくつ入口いりくちまでは、一ぢやう尺餘しやくよ小墜道せうとんねるとほるのだ。て、犬小屋いぬごやごと横穴よこあな入口いりくちは、はゞじやくすんたかさが三じやくすんある。
だからいぬ犬小屋いぬごやはいとき腹這はらばふとおなじく、ひと横穴よこあなときも、餘程よほと窮屈きうくつだ。
それは、このいえ犬小屋いぬごやでありました。
からすとうさぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)