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煮立
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にた
ふりがな文庫
“
煮立
(
にた
)” の例文
竈
(
かまど
)
には
小
(
ちひ
)
さな
鍋
(
なべ
)
が
懸
(
かゝ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
汁
(
しる
)
は
葢
(
ふた
)
を
漂
(
たゞよ
)
はすやうにしてぐら/\と
煮立
(
にた
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
外
(
そと
)
もいつかとつぷり
闇
(
くら
)
くなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
お
竹
(
たけ
)
が
雇
(
やと
)
われてきてから一
年
(
ねん
)
あまりになりますが、もっとその
以前
(
いぜん
)
から、あったものです。あるときは、
炭火
(
すみび
)
のカンカン
起
(
お
)
こる
上
(
うえ
)
にかけられて、
煮立
(
にた
)
っていました。
人間と湯沸かし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この床の穴は、むかし攻め入ってきた
敵兵
(
てきへい
)
の頭に、
煮立
(
にた
)
ったチャンをかけるのに使ったものでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それより湯を
煮立
(
にた
)
てて
焼錐
(
やききり
)
の穴より
注
(
そそ
)
ぎ込みて、ついにそのヤマハハを殺し二人ともに親々の家に帰りたり。昔々の話の終りはいずれもコレデドンドハレという語をもって結ぶなり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それから鍋をスポリと箝めるが一旦火になった炭だから決して消えない。中の火気は上の
小孔
(
こあな
)
より上昇する外少しも散らないで鍋を四方より温める。灰をかけた火でも鍋の中はグラグラとよく
煮立
(
にた
)
つ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
村落
(
むら
)
の
生徒等
(
せいとら
)
は
登校
(
とうかう
)
の
早
(
はや
)
いことを
教師
(
けうし
)
から
只
(
たゞ
)
一
言
(
ごん
)
でも
褒
(
ほ
)
められて
見
(
み
)
たいので、
慌
(
あわ
)
てなくても
善
(
い
)
いのに
汁
(
しる
)
も
煮立
(
にた
)
たぬうちから
強請
(
せが
)
むのである。
與吉
(
よきち
)
は
此
(
こ
)
れで
毎朝
(
まいあさ
)
おつぎから
五月蝿
(
うるさ
)
がられて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
播磨
(
はりま
)
の一部では
挽割麦
(
ひきわりむぎ
)
と
蚕豆
(
そらまめ
)
とをまぜて、
塩加減
(
しおかげん
)
をして飯に
炊
(
た
)
いたもの、
備中
(
びっちゅう
)
の
吉備
(
きび
)
郡では麦と豆とを
炒
(
い
)
ってまぜて煮た米の
飯
(
めし
)
、
出雲
(
いずも
)
の松江附近では
番茶
(
ばんちゃ
)
を
煮立
(
にた
)
ててそのなかに飯を入れて煮たもの
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
煮
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“煮”で始まる語句
煮
煮染
煮焚
煮炊
煮〆
煮込
煮肴
煮方
煮汁
煮団子