すゞし)” の例文
おもきみ……しき九獻くこんさかづきよりして以來このかたはじめてむねとほりたるあますゞしつゆなりしを。——たのかい——いや、われく。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ちよいと見向みむいて、すゞし御覧ごらんなすつて莞爾につこりしてお俯向うつむきで、せつせとつてらつしやる。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
微笑ほゝゑんでせて、わかいのがそのすゞしめると、くるりと𢌞まはつて、そらざまにげた、おしなはすつとつて、しなやかにやなぎみきたゝいたので、蜘蛛くもみだれたうすいろ浴衣ゆかたたもと
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)