正躰しやうたい)” の例文
くらくらんで附添つきそひの女子をなごとも郡内ぐんない蒲團ふとんうへいだげてさするにはや正躰しやうたいゆめるやうなり、あにといへるはしづか膝行いざりりてさしのぞくに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
夜更よふけから、しばらく正躰しやうたいうしなつたが、ときらずわれかへると、たちま第三番目だいさんばんめつくりはじめた、……ときほこらまへ鳥居とりゐたふれて、ちたるなはは、ほろ/\とれてあともなくる。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あやしき書風しよふう正躰しやうたいしれぬ文字もじかきちらして、これが雪子ゆきこ手跡しゆせきかとなさけなきやうなるなかに、あざやかにまれたるむらといふらうといふ、あゝ植村うゑむら録郎ろくらう植村うゑむら録郎ろくらう
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)