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正成
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まさしげ
ふりがな文庫
“
正成
(
まさしげ
)” の例文
そこで気が付いたのが筆談だ。紙と鉛筆を取り寄せ、
正成
(
まさしげ
)
公から思いついて「
楠
(
くすのき
)
」の字を大書し、箱を叩いて首を
傾
(
かし
)
げて見せた。
踊る地平線:12 海のモザイク
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
彼はしばしば京師に献言せり、彼は萩藩府に勧告せり、彼は孝明天皇に向って
後醍醐
(
ごだいご
)
たらんことを希い、藩主に向って
義貞
(
よしさだ
)
、
正成
(
まさしげ
)
たらんことを望めり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
「先祖
正成
(
まさしげ
)
より伝わりました、弓道の奥義書『
養由基
(
ようゆうき
)
』九州あたりへ参りましたら、伝える者はよもあるまい、都にて名ある武士に伝え、伝え終らば九州へと……」
弓道中祖伝
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
太閤様
(
たいこうさま
)
と
正成
(
まさしげ
)
とどっちが偉いとか、ワシントンとナポレオンとどっちが強いとか、
常陸山
(
ひたちやま
)
と弁慶と
相撲
(
すもう
)
を取ったらどっちが勝つとか、中には返答に困らないのもあるが
中味と形式
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
手を相場に下して
一攫千金
(
いつくわくせんきん
)
の利を得るも、志士仁人が不幸数奇なることあるも、悪人栄えて善人
亡
(
ほろ
)
ぶることあるも、
尊氏
(
たかうぢ
)
が
征夷
(
せいい
)
大将軍となるも、
正成
(
まさしげ
)
が
湊川
(
みなとがは
)
に戦死するも
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
▼ もっと見る
「ああ
正成
(
まさしげ
)
よ正成よ……。」と口から出るがままに大声で
叫
(
わめい
)
て、この村に響き渡れ! 彼の兄と嫁との耳に鳴り響いて鼓膜を破ってやれ! という意気込みで怒鳴り付けた。
黄色い晩
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
楠木
正成
(
まさしげ
)
が、勅命に依つて蹶起し、
河内
(
かはち
)
赤坂城
(
あかさかじやう
)
に菊水の旗を飜したのは、この時である。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
後醍醐
(
ごだいご
)
天皇が
笠置山
(
かさぎやま
)
に
行幸
(
みゆき
)
遊ばされて、官軍を召し
募
(
つの
)
られた折には、柳生一族からも、中之坊という勤皇僧が出て、笠置衆徒に列し、
正成
(
まさしげ
)
の
帷幕
(
いばく
)
に参じ、建武の復古によく働いた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
楠公
(
なんこう
)
にもこんな話しがある」と甲斐はゆっくりと続けた、「兵庫の
湊川
(
みなとがわ
)
で、
足利
(
あしかが
)
勢と決戦するまえに、
正成
(
まさしげ
)
はやはり禅僧それがしを訪ねて、生死関頭を訊いた、禅僧それがしは、 ...
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
上り込むと、これが狭い廊下を一つ置いた隣座敷へ陣取って、危いわ、と女の声。どたんと
襖
(
ふすま
)
に
打
(
ぶ
)
つかる音。どしん、と寝転ぶ音。——
楠
(
くすのき
)
の
正成
(
まさしげ
)
がーと梅ヶ
枝
(
え
)
の
手水鉢
(
ちょうずばち
)
で唄い出す。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
千早城
(
ちはやじょう
)
の
正成
(
まさしげ
)
になるつもりだなどと書かれているだけであった。僕はすぐに返事を書き、正成に菊水の旗を送りたいが、しかし、君には、菊水の旗よりも、菊川の旗がお気に
召
(
め
)
すように思われる。
未帰還の友に
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
首尾よく欺むき文藏方にて金千百八十兩
盜
(
ぬす
)
み取しかば仁左衞門は三吉
小猿
(
こざる
)
に向ひ
斯樣
(
かやう
)
に仕合よく
行
(
ゆき
)
し
智嚢
(
ちなう
)
古の
諸葛孔明
(
しよかつこうめい
)
我朝の楠
正成
(
まさしげ
)
も及ぶまじとは云ふものゝ是まで
夜盜
(
よたう
)
追剥
(
おひはぎ
)
人殺し等の數擧て算へ難し此上盜賊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「——では、次なる芸当差し替えてご覧に入れまする。
楠公
(
なんこう
)
父子は桜井の子別れ。右なる雄ぐまは
正成
(
まさしげ
)
公。左の雌ぐまは小楠公。そら、あのとおり、ここもとしばらくの間は、忠臣孝子別れの涙にむせぶの体とござい」
右門捕物帖:10 耳のない浪人
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
回天の秘策を
御胸
(
おんむね
)
に持たれ、
正成
(
まさしげ
)
のこもる赤坂城へ、数日前にお入りあそばされたのであった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「幕府より何程
逆燄
(
ぎゃくえん
)
を奪い
悖逆
(
はいぎゃく
)
の処置ありとも、御
頓着
(
とんちゃく
)
なく
後鳥羽
(
ごとば
)
、
後醍醐
(
ごだいご
)
両天皇を目的として、御覚悟定められば、
正成
(
まさしげ
)
、
義貞
(
よしさだ
)
、
高徳
(
たかのり
)
、
武重
(
たけしげ
)
の如き者累々
継出
(
つぎい
)
でんは必然なり」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
みると、この三日間、共に
行幸
(
みゆき
)
の供奉をしていた河内守
正成
(
まさしげ
)
だった。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
隅田、高橋の両武将が、もろくも
正成
(
まさしげ
)
のために渡辺の橋で破られ、関東の
武威
(
ぶい
)
を
失墜
(
しっつい
)
するや
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
正成
(
まさしげ
)
(楠木)は、なぜ見えぬか。来るべきはずの正成は?」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正成
(
まさしげ
)
の舎弟
正季
(
まさすえ
)
と、一族の和田正遠とが、隠し伏せて置いた勢であった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
正成
(
まさしげ
)
はまだ死んではいない」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正成
(
まさしげ
)
が赤坂へ城を築いて、北条氏討伐の兵を挙げた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
正成
(
まさしげ
)
出仕
(
しゅっし
)
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
正成
(
まさしげ
)
は思った。
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“正成”で始まる語句
正成公
正成楠