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むかしがたり
ふりがな文庫
“
昔語
(
むかしがたり
)” の例文
歓
(
うれ
)
し
哀
(
かな
)
しい過去の
追想
(
おもひで
)
、精神の自由を求めて、しかも其が得られないで、不調和な社会の為に
苦
(
くるし
)
みぬいた
懐疑
(
うたがひ
)
の
昔語
(
むかしがたり
)
から
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
犬冢の家で二人は夜の更けるまで
昔語
(
むかしがたり
)
をして、さて主人と三人川開の日に墨田川に舟を泛べて遊ぶことを約した。蘭軒は誘はれてこれに加はつたのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
初よりの事のもとすゑを打開けんも我が心やりなれば、煩はしけれど聞き給へとて、われは
昔語
(
むかしがたり
)
をぞ始めける。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そこに一糸を
纒
(
まと
)
わぬ艶かしき影を躍らせて
嬉戯
(
きぎ
)
する
様
(
さま
)
は、ギリシャの
昔語
(
むかしがたり
)
を画題とした名画でも見る様です。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
何
(
なん
)
だかこう金が入ると浮気になったようだから、一
杯
(
ぺい
)
飲みながら、
緩
(
ゆる
)
りと
昔語
(
むかしがたり
)
がしてえのだが、こゝの
家
(
うち
)
ア陰気だから、これから
何処
(
どこ
)
かへ行って一杯やろうじゃアねえか
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
唯此の
昔語
(
むかしがたり
)
の主人公が其の女主人公に見出した魅力を、我々が此の島の肌黒く逞しい少女共に見出し難いだけのことだ。一體、時間といふ言葉が此の島の語彙の中にあるのだらうか?
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
富藏
(
とみざう
)
は
疑
(
うたが
)
はないでも、
老夫婦
(
らうふうふ
)
の
心
(
こゝろ
)
は
分
(
わか
)
つて
居
(
ゐ
)
ても、
孤家
(
ひとつや
)
である、この
孤家
(
ひとつや
)
なる
言
(
ことば
)
は、
昔語
(
むかしがたり
)
にも、お
伽話
(
とぎばなし
)
にも、
淨瑠璃
(
じやうるり
)
にも、ものの
本
(
ほん
)
にも、
年紀
(
とし
)
今年
(
ことし
)
二十
(
はたち
)
になるまで、
民子
(
たみこ
)
の
耳
(
みゝ
)
に
入
(
はひ
)
つた
響
(
ひゞ
)
きに
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
成
(
なる
)
ほど不思議ですな。」と、市郎も何だか夢のように感じた。天狗や山男や、そんなものは未開時代の
昔語
(
むかしがたり
)
と
一図
(
いちず
)
に信じていた彼の耳には、
此
(
この
)
話が余りに新し過ぎて、殆ど虚実の判断に迷った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ロミオ
念
(
ねん
)
には
及
(
およ
)
ばぬ。
今
(
いま
)
の
此
(
この
)
憂苦勞
(
うきくらう
)
は、
後
(
のち
)
の
樂
(
たの
)
しい
昔語
(
むかしがたり
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ただこの
昔語
(
むかしがたり
)
の主人公がその女主人公に見出した魅力を、我々がこの島の肌黒く
逞
(
たくま
)
しい少女どもに見出しがたいだけのことだ。一体、時間という言葉がこの島の
語彙
(
ごい
)
の中にあるのだろうか?
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それだけの
望
(
のぞみ
)
に応ずべしとこういう風に談ずるが
第一手段
(
いちのて
)
に候なり、
昔語
(
むかしがたり
)
にさること
侍
(
はべ
)
りき、ここに
一条
(
ひとすじ
)
の
蛇
(
くちなわ
)
ありて、とある
武士
(
もののふ
)
の妻に
懸想
(
けそう
)
なし、
頑
(
かたくな
)
にしょうじ着きて離るべくもなかりしを
妖僧記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
昔
常用漢字
小3
部首:⽇
8画
語
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
“昔語”で始まる語句
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