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そうにゅう
ふりがな文庫
“
挿入
(
そうにゅう
)” の例文
旧字:
插入
勝川
春亭
(
しゅんてい
)
の「品川沖之鯨
高輪
(
たかなわ
)
より見る之図」や、歌川
国芳
(
くによし
)
の「七浦捕鯨之図」「宮本武蔵巨鯨退治之図」などが
挿入
(
そうにゅう
)
されてあった。
紅毛傾城
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「魚が水を飲むごとく酒を
呑
(
の
)
む」という一項を
挿入
(
そうにゅう
)
する必要があるとフォン・リンデン伯爵夫人は思った。なかなか酔わないのだ。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
蕉門も檀林も
其嵐
(
きらん
)
派も
支麦
(
しばく
)
派も用ゐるに
難
(
かたん
)
じたる極端の俗語を取て平気に俳句中に
挿入
(
そうにゅう
)
したる蕪村の技倆は実に測るべからざる者あり。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
北斎の精密なる写生は
挿入
(
そうにゅう
)
せしその狂歌と相俟つて、見るものをしておのづからその時代の
雰囲気中
(
ふんいきちゅう
)
にあるの
思
(
おもい
)
をなさしむ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
性格の全部と云ったところで、全部がことごとく観察され得るとは申しません。無論比較的と云う文字を
挿入
(
そうにゅう
)
して御考を願うよりほかに致し方がありません。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
川を越すたびに、橋が墜ちていないのを意外に思った。この辺の印象は、どうも片仮名で描きなぐる方が
応
(
ふさ
)
わしいようだ。それで次に、そんな一節を
挿入
(
そうにゅう
)
しておく。
夏の花
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
HS生は、大磯附近の地図や雑音の大きさを示す曲線図を沢山
挿入
(
そうにゅう
)
して、これを説明してあった。
省線電車の射撃手
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
猩々
(
しょうじょう
)
、猿の人、
曙
(
あけぼの
)
の人(後に述ぶ)、現代人と、だんだん姿勢が直立して来るに従って、脳髄も次第に大きくなって来るありさまは、ここに
挿入
(
そうにゅう
)
せる図によりてその一斑を知らるべし。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
美妙は特にその作「
蝴蝶
(
こちょう
)
」のための
挿画
(
さしえ
)
を註文し、普通の画をだも評論雑誌に
挿入
(
そうにゅう
)
するは異例であるのを、
択
(
え
)
りに択ってその頃まだ
看慣
(
みな
)
れない女の裸体画を註文して容易に
容
(
い
)
れしめたのは
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
(中略、ここに「
注文
(
ちゅうもん
)
の多い
料理店
(
りょうりてん
)
」の
中扉
(
なかとびら
)
のカットを
挿入
(
そうにゅう
)
してある)
『注文の多い料理店』新刊案内
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
従来の浮世絵が取扱ひ来りし美麗なる画題中に極めて
突飛
(
とっぴ
)
なる醜悪の異分子を
挿入
(
そうにゅう
)
したる
一事
(
いちじ
)
は
甚
(
はなはだ
)
注意すべき事とす。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
不用な感想を
挿入
(
そうにゅう
)
したり、読み返して見ると自分でもおかしいと思うくらい
精
(
くわ
)
しい。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いずれもその生殖器が斬り
割
(
さ
)
かれ、
刳
(
えぐ
)
り出され、そこから手を
挿入
(
そうにゅう
)
して大腸、内部生殖器官、その他の
臓物
(
ぞうもつ
)
が引き出されてあって、まことに正視に耐えない光景を
呈
(
てい
)
しているのである。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
つまりラジウムを
挿入
(
そうにゅう
)
されて、ほんのすこしだけれど、じっと寝かされるのを待っていたのだ。医師と看護婦とは、私が
寝台
(
ベッド
)
の上に
釘
(
くぎ
)
づけになっているだろうことを信じて疑わなかった。
柿色の紙風船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
わずかにここに
挿入
(
そうにゅう
)
することを許されたいものだと思う。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
然るに歌麿はまづ
橢円形
(
だえんけい
)
の顔を作り
出
(
いだ
)
してその形式的なる
面貌
(
めんぼう
)
の
中
(
うち
)
にも往々
生々
(
いきいき
)
したる精神を
挿入
(
そうにゅう
)
し得たるは従来の浮世絵画中かつて見ざる所なり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
話しの続きをあらわすためやむをえず
挿入
(
そうにゅう
)
したのだと見え
透
(
す
)
くように思われる。
作物の批評
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
切り開いた陰部から手を
挿入
(
そうにゅう
)
して
臓腑
(
ぞうふ
)
を引き出したものとみえて、まるで
玩具
(
おもちゃ
)
箱をひっくりかえしたように、そこら一面、赤色と紫とその濃淡の諸器官がごっちゃに転がっていた、がただ一つ
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
「
佯
(
いつわ
)
りのない愚見だ」とまた主人が寸評を
挿入
(
そうにゅう
)
する。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
挿
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“挿”で始まる語句
挿
挿絵
挿画
挿話
挿花
挿頭
挿櫛
挿木
挿込
挿毛