“蝴蝶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こちょう60.0%
ちょうちょう20.0%
こてふ13.3%
ちょう6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その虫がすでに宮中に入ると、西方から献上した蝴蝶こちょう蟷螂とうろう油利撻ゆりたつ青糸額せいしがくなどいう有名な促織とそれぞれ闘わしたが、その右に出る者がなかった。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
牡丹ぼたんたちまち驚いてひるがえれば、花弁はなびらから、はっと分れて、向うへ飛んだは蝴蝶ちょうちょうのような白い顔、襟の浅葱あさぎれたのも、空が映って美しい。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
舞ふや蝴蝶こてふそで軽く、枯木も春の六花りくくわの眺めを、世にある人は歌にも詠み詩にも作り、月花に並べてたたゆらん浦山うらやましさよ、あはれ忘れがたき昔しを思へば、降りに降る雪くちをしく悲しく
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
手も足もかばわずに、島の入日に焼かれながら、日金颪を浴びながら、緑の黒髪、煙れる生際、色白く肥えふとりて、小造りなるが愛らしく、その罪のなさ仇気あどけなさも、蝴蝶ちょうの遊ぶに異ならねど
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)