トップ
>
抜
>
ぬけ
ふりがな文庫
“
抜
(
ぬけ
)” の例文
旧字:
拔
相手の自転車は何喰わぬ顔ですうと抜けて行く、
間
(
ま
)
の
抜
(
ぬけ
)
さ加減は尋常一様にあらず、この時
派出
(
はで
)
やかなるギグに乗って後ろから
馳
(
か
)
け
来
(
きた
)
りたる一個の紳士
自転車日記
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
現在は新宿区と呼ばれるが、
抜
(
ぬけ
)
弁天を左へ抜けて、坪内先生のお宅へゆくと、女中が、きまってきいたものだ。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
目科も
亦
(
また
)
言流して余に向い出し
抜
(
ぬけ
)
に「さア是から二人で警察本署へ行き、捕われて居る藻西太郎に逢て見よう」
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「なに。今頃出し
抜
(
ぬけ
)
に掛けたって、ろくな芸者がいるものか。よくよくのお
茶碾
(
ちゃひ
)
きでなくては」
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
この辺は
河岸縁
(
かしっぶち
)
の
三日月長屋
(
みかづきながや
)
も同然
滅多
(
めった
)
に
素通
(
すどおり
)
の出来る処じゃないんだが、今日はこうして安閑と煙草が
呑
(
の
)
んでいられるたア何だか拍子
抜
(
ぬけ
)
がして
狐
(
きつね
)
にでもつままれたようだ。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
興に入って笛を吹いて居る稻垣小左衞門の腰のあたりをドンと出し
抜
(
ぬけ
)
に突くと、小左衞門は不意を打たれたから堪りません、
逆
(
さか
)
トンボウを打って鐘ヶ淵へドブーンと
陥
(
はま
)
りましたが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と僕の方を
御覧
(
ごらん
)
になった。婆やはそれを聞くと立上ったが、僕は婆やが八っちゃんをそんなにしたように思ったし、用は僕がいいつかったのだから、婆やの走るのをつき
抜
(
ぬけ
)
て台所に駈けつけた。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
オヤモーそちらのが湯だりましたか、それならば一度よく湯煮こぼして下さい。お芋のアクが
抜
(
ぬけ
)
ます。エート先ず梅干あえを
拵
(
こしら
)
えましょうか。そのお芋を少しばかり
裏漉
(
うらご
)
しにして
摺鉢
(
すりばち
)
へ入れて下さい。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
ネエ、奇妙でしょう(荻)成る程奇妙だチャンと
重
(
か
)
さねて摘んだのが次第/\に此通り最う両方とも一寸ほどズリ
抜
(
ぬけ
)
た(大)
夫
(
それ
)
は皆
根
(
もと
)
の方へずり抜るのですよ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
親方へ
一寸
(
ちょっと
)
喧嘩に往って来ますと断って出る者は有りますめえ、
密々
(
こそ/\
)
と抜け出して出し
抜
(
ぬけ
)
にわッと云って、大勢が長いのを振舞わして
此処
(
こゝ
)
へ遣って来られた日にゃ大変じゃありませんか
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
出
(
だ
)
し
抜
(
ぬけ
)
に
誰
(
だれ
)
か大きな声で呼んだ
者
(
もの
)
がある。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ですから
捻
(
より
)
を掛たり戻したりする内に鱗と鱗が突張り合てズリ
抜
(
ぬけ
)
るのです(荻)成る程
爾
(
そう
)
かな(大)未だ一ツ其鱗の早く分る事は髪の毛を摘んで、スーッと
素扱
(
すご
)
いて御覧なさい
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
夫に逆毛で無い後の二本を
熟
(
よ
)
く検めて見ると其根の所が
仮面
(
めん
)
や鬘から
抜
(
ぬけ
)
た者で無く全く
生
(
はえ
)
た頭から抜た者です夫は根の附て居る所で分ります殊に又合点の行かぬのは
此
(
この
)
縮
(
ちゞ
)
れ具合です
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“抜”を含む語句
引抜
抜刀
選抜
抜萃
出抜
拍子抜
抜出
居合抜
素破抜
通抜
抜手
図抜
切抜
切抜帳
垢抜
抜擢
腑抜
間抜
藻抜
釘抜
...