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手打
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てうち
ふりがな文庫
“
手打
(
てうち
)” の例文
権威ある連中の来た時など、祝儀をもらった
出方
(
でかた
)
が、花道に並んでその連中に見物の礼を述べたり、
手打
(
てうち
)
をしたりして賑わしかった。
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
寄つてお出でよと甘へる聲も蛇くふ
雉子
(
きゞす
)
と恐ろしくなりぬ、さりとも胎内十月の同じ事して、母の乳房にすがりし頃は
手打
(
てうち
)
/\あわゝの可愛げに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
蕪村はこの
金鎖
(
きんさ
)
を破り、発句を自他
無差別
(
むしやべつ
)
の
大千世界
(
だいせんせかい
)
へ解放した。「お
手打
(
てうち
)
の夫婦なりしを
衣更
(
ころもがへ
)
」「負けまじき相撲を寝物語かな」等はこの解放の生んだ作品である。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
露「
私
(
わたくし
)
は貴方より
外
(
ほか
)
に
夫
(
おっと
)
はないと存じておりますから、
仮令
(
たとい
)
此の事がお
父
(
とっ
)
さまに知れて
手打
(
てうち
)
に成りましても、貴方の事は思い切れません、お見捨てなさるときゝませんよ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
発車の
間際
(
まぎは
)
に牧野の音頭で「しやん、しやん、しやん」と三度
手打
(
てうち
)
をしてプラツト・フォオムの群衆を驚かせた。車中には正月の用にと云つて𤍠田丸から大きな「数の子」の樽を積んで
呉
(
く
)
れた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
寄
(
よ
)
つてお
出
(
い
)
でよと
甘
(
あま
)
へる
聲
(
こゑ
)
も
蛇
(
へび
)
くふ
雉子
(
きゞす
)
と
恐
(
おそ
)
ろしくなりぬ、さりとも
胎内
(
たいない
)
十
月
(
つき
)
の
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
して、
母
(
はゝ
)
の
乳房
(
ちぶさ
)
にすがりし
頃
(
ころ
)
は
手打
(
てうち
)
/\あわゝの
可愛
(
かわい
)
げに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
船頭が
麁相
(
そそう
)
で殿様を川へ落し、殿様は死去されたれば、手前は
言訳
(
いいわけ
)
がないから船頭は其の場で
手打
(
てうち
)
に致したが、船頭ばかりでは相済まんぞ、亭主其の方も斬って仕舞うのだが
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
その
)
度に
老爺
(
おやぢ
)
が満室の客に注意を与へて演じる人を紹介する。と、今迄思ひ思ひに談笑して居た客が老人も若い者も
忽
(
たちま
)
ち静粛になつて傾聴し、其れが終る度に日本の
手打
(
てうち
)
の様に一二三の掛声で拍手する。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
殿様のお
手打
(
てうち
)
にでもさせる工夫はないかと、いろ/\と考え、
終
(
しま
)
いには疲れてとろ/\
仮寝
(
まどろ
)
むかと思うと、ふと目が覚めて、と見れば、二
間
(
けん
)
隔
(
へだ
)
っている
襖
(
ふすま
)
がスウーとあきます。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
すると
此
(
こ
)
の
嫁
(
よめ
)
を
姉
(
あね
)
と
番頭
(
ばんとう
)
とで
虐
(
いぢ
)
めたので、
嫁
(
よめ
)
は
辛
(
つら
)
くて
居
(
ゐ
)
られないから、
実家
(
さと
)
へ
帰
(
かへ
)
ると、
親父
(
おやぢ
)
は
昔気質
(
むかしかたぎ
)
の
武士
(
ぶし
)
だから、なか/\
肯
(
き
)
かない、
去
(
さ
)
られて
来
(
く
)
るやうな者は
手打
(
てうち
)
にしてしまふ
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
“手打”で始まる語句
手打港
手打々々
手打蕎麦