“大千世界”の読み方と例文
読み方割合
だいせんせかい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蕪村はこの金鎖きんさを破り、発句を自他無差別むしやべつ大千世界だいせんせかいへ解放した。「お手打てうちの夫婦なりしを衣更ころもがへ」「負けまじき相撲を寝物語かな」等はこの解放の生んだ作品である。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
愛はまよいである。またさとりである。愛は天地万有ばんゆうをそのうちに吸収して刻下こっかに異様の生命を与える。ゆえに迷である。愛のまなこを放つとき、大千世界だいせんせかいはことごとく黄金おうごんである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)