こゝろ)” の例文
つげ後藤五左衞門秀盛入道は此時五十五歳にてまづくわん八州をこゝろざし再び武者修行にぞ立出たちいでける扨又後に殘りし後藤半四郎秀國ひでくには丸龜の道場を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
賤「はい困りますねえ、旦那が亡なりまして私は小遣こづかいも何もないのですが、沢山の事は出来ませんが、ほんこゝろばかりで誠に少しばかりでございますが」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ほかになし女子をんなだてらに心太こゝろふと都會みやこへとこゝろざし其目的そのもくてきにはわけもあれどおもひはいすかのはしもたづぬるひと
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
日出雄ひでをや、おまへちゝとは、これから長時しばらくあひだわかれるのだが、おまへ兼々かね/″\ちゝふやうに、すぐれたひととなつて——有爲りつぱ海軍士官かいぐんしくわんとなつて、日本帝國につぽんていこく干城まもりとなるこゝろわすれてはなりませんよ。
見込れ甚だあやふく心得只今言上せし通り其こゝろざしも知りしゆゑくしと取替に金子を預け其夜の盜難たうなんのがれたる儀に御座りますと云立ければ大岡殿大聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
手に持て欣然きんぜんとしてひかへたりやがて言葉を發して九條家の浪人山内伊賀亮いがのすけとやらん其方の儀は常樂院よりつぶさ承知しようちしたり此度予につかへんとのこゝろざし神妙しんめうに思なり以後精勤せいきん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)