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忍返
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しのびがへ
ふりがな文庫
“
忍返
(
しのびがへ
)” の例文
道に沿ふて高い石垣を
築
(
きづ
)
き、其の上へ城のやうに白壁の塀を
𢌞
(
めぐ
)
らした家もあつた。
邸風
(
やしきふう
)
の
忍返
(
しのびがへ
)
しが
棘々
(
とげ/\
)
と
長屋門
(
ながやもん
)
の横に突き出てゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「加納屋の
忍返
(
しのびがへ
)
しは、一應嚴重には見えては居るが、一々當つて見ると、横手の
潛戸
(
くゞり
)
の上が、手輕るに外れることに氣が付くぢやないか」
銭形平次捕物控:252 敵持ち
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私はまた、庭の高い
忍返
(
しのびがへ
)
しのある塀の向うには、地平線より外に遮るものもない、大きな
悦
(
よろこ
)
びや
娯
(
たの
)
しみがあることを發見した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
前庭
(
まへには
)
の
植込
(
うゑこみ
)
には、きり
島
(
しま
)
がほんのりと
咲
(
さ
)
き
殘
(
のこ
)
つて、
折
(
をり
)
から
人通
(
ひとどほ
)
りもなしに、
眞日中
(
まつぴなか
)
の
忍返
(
しのびがへ
)
しの
下
(
した
)
に、
金魚賣
(
きんぎようり
)
が
荷
(
に
)
を
下
(
おろ
)
して、
煙草
(
たばこ
)
を
吹
(
ふ
)
かして
休
(
やす
)
んでゐた。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
片側
(
かたかは
)
に
朝日
(
あさひ
)
がさし込んで
居
(
ゐ
)
るので
路地
(
ろぢ
)
の
内
(
うち
)
は
突当
(
つきあた
)
りまで
見透
(
みとほ
)
された。
格子戸
(
かうしど
)
づくりの
小
(
ちひさ
)
い
家
(
うち
)
ばかりでない。
昼間
(
ひるま
)
見ると意外に
屋根
(
やね
)
の高い
倉
(
くら
)
もある。
忍返
(
しのびがへ
)
しをつけた
板塀
(
いたべい
)
もある。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「大變な奴だ、——棒一本で塀を越した上、
離屋
(
はなれ
)
の
庇
(
ひさし
)
に登つて、
忍返
(
しのびがへ
)
しを
除
(
よ
)
け/\此處まで來ると、欄間をコジ開けて音も立てずに入るとは——」
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
米價
(
べいか
)
はその
頃
(
ころ
)
も
高値
(
たかね
)
だつたが、
敢
(
あへ
)
て
夜討
(
よう
)
ちを
掛
(
か
)
ける
繪圖面
(
ゑづめん
)
ではないのであるが、
町
(
まち
)
に
向
(
むか
)
つて
檜
(
ひのき
)
の
木戸
(
きど
)
、
右
(
みぎ
)
に
忍返
(
しのびがへ
)
しの
塀
(
へい
)
、
向
(
むか
)
つて
本磨
(
ほんみが
)
きの
千本格子
(
せんぼんがうし
)
が
奧深
(
おくふか
)
く
靜
(
しづ
)
まつて
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
忍
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“忍”で始まる語句
忍
忍耐
忍辱
忍冬
忍術
忍坂
忍足
忍草
忍入
忍川