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御曹子
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おんぞうし
ふりがな文庫
“
御曹子
(
おんぞうし
)” の例文
ますらおこそはジュピタア様の
御曹子
(
おんぞうし
)
、雷電の征服者ヴァルカンその人であった。キュウピッドという愛くるしい子をさえなした。
懶惰の歌留多
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
鞍馬の
御曹子
(
おんぞうし
)
に告げたらば、さだめし、一人の源家の味方がふえたと、力づよくも思われよう。すると、奥まった東の
屋
(
おく
)
で
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一馬の方は元来が大金満家の
御曹子
(
おんぞうし
)
のところへ、時局的にも酒造家であり、数十万町歩の山林は持っている、イヤでも闇の大金がころがりこむ
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
弁慶の
長刀
(
なぎなた
)
が
山鉾
(
やまぼこ
)
のように、見える、見える。
御曹子
(
おんぞうし
)
は高足駄、おなじような桃太郎、義士の数が三人ばかり。五人男が七人居て、
雁
(
かり
)
がねが三羽揃った。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は紀州家の
御曹子
(
おんぞうし
)
で、世間知らずの初心の若殿で、それに年も十八で、その上おく手で
早熟
(
ませ
)
ていなかった。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
中でも
一入
(
ひとしお
)
の涙を誘われましたのは、細川殿の
御曹子
(
おんぞうし
)
、六郎殿のおん痛わしい御最後でございました。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
ところで、一旦は文覚にねだられて許したものの、頼朝の心には、やはりこの平家の
御曹子
(
おんぞうし
)
のことは気にかかってならなかった。それ故、文覚のところに便りあるごとに
現代語訳 平家物語:12 第十二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
「あの
御曹子
(
おんぞうし
)
には、まったく、手を焼いてしまう。
外出
(
そとで
)
は、禁物だ」誰をさがしているのか、きょろきょろと、走ってきて
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中でも
一入
(
ひとしお
)
の涙を誘はれましたのは、細川殿の
御曹子
(
おんぞうし
)
、六郎殿のおん痛はしい御最後でございました。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
ふと、
前刻
(
さっき
)
の花道を思い出して、どこで覚えたか、
魔除
(
まよ
)
けの
呪
(
じゅ
)
のように、わざと素よみの口の
裡
(
うち
)
で、
一歩
(
ひとあし
)
、
二歩
(
ふたあし
)
、擬宝珠へ寄った処は、あいてはどうやら鞍馬の山の
御曹子
(
おんぞうし
)
。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かれや、かれの姉とちがい、
永禄
(
えいろく
)
十一年生れのこの
御曹子
(
おんぞうし
)
は、生れながら、貧苦も知らず、世間の真実にもふれていない。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右兵衛佐
(
うひょうえのすけ
)
殿(
斯波義敏
(
しばよしとし
)
)の
御曹子
(
おんぞうし
)
で、そののち長禄の三年に、義政公の御輔導役
伊勢
(
いせ
)
殿(
貞親
(
さだちか
)
)の、奥方の縁故に
惹
(
ひ
)
かされての
邪曲
(
よこしま
)
なお計らいが
因
(
もと
)
で父君が
廃黜
(
はいちゅつ
)
の
憂
(
う
)
き目にお遇いなされた折り
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
われ
御曹子
(
おんぞうし
)
ならねども、この夏休みには牛首を
徒歩
(
かちあるき
)
して、
菅笠
(
すげがさ
)
を敷いて対面しょう、とも考えたが、ああ、しばらく、この栗殻の峠には、
謂
(
い
)
われぬ
可懐
(
なつかし
)
い
思出
(
おもいで
)
があったので、
越中境
(
えっちゅうざかい
)
へ足を向けた。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そのお
傅役
(
もりやく
)
が、さらわれたのも知らずにいるとは
笑止千万
(
しょうしせんばん
)
じゃないか。
御曹子
(
おんぞうし
)
はまえから
拙者
(
せっしゃ
)
がさがしていたおん方だ、もうきさまに用はない」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右兵衛佐
(
うひょうえのすけ
)
殿(
斯波義敏
(
しばよしとし
)
)の
御曹子
(
おんぞうし
)
で、そののち長禄の三年に、義政公の御輔導役
伊勢
(
いせ
)
殿(
貞親
(
さだちか
)
)の、奥方の縁故に
惹
(
ひ
)
かされての
邪曲
(
よこしま
)
なお計らひが
因
(
もと
)
で父君が
廃黜
(
はいちゅつ
)
の
憂
(
う
)
き目にお遇ひなされた折り
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
甲斐源氏
(
かいげんじ
)
の
御曹子
(
おんぞうし
)
、
武田伊那丸
(
たけだいなまる
)
さまへ
忠義
(
ちゅうぎ
)
をつくすため、また、お
師匠
(
ししょう
)
のおいいつけを
守
(
まも
)
らんがためしていることだぞ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかも、自身がほどこしたものでもない父の徳望を、この
御曹子
(
おんぞうし
)
は、すこし過大な価値におもい込みすぎているのだ。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
子の心親知らずで、丁字風呂の赤い夜具にくるまっている
御曹子
(
おんぞうし
)
の心事も知らずに、おやじがムキになっている顔が目に見えるような気もして来る。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「まずもって、あっぱれなご成人ぶりを祝福いたす。つねにうわさはきいておるが、イヤ、さすがは
機山大居士
(
きざんだいこじ
)
の
御孫
(
おんまご
)
、
末
(
すえ
)
たのもしい
御曹子
(
おんぞうし
)
じゃ……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
息子たちはもう、
御曹子
(
おんぞうし
)
とか、若殿とか呼ばせて、畑にも、森にも、出ませんからね。……けれど、梨丸の御主人の方が、はるかに常陸源氏などより、家がらは上です。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——
御曹子
(
おんぞうし
)
と申しても、実は、鞍馬寺の預かり
稚子
(
ちご
)
でござるゆえ、ちと、
身装
(
みなり
)
にも、特徴があるし、体は、年ごろよりは小つぶで、
一見
(
いっけん
)
、きかないお顔をしているのですが」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「開けてくれい。おいっ、起きねえかよ、おふくろ。——三蔵
御曹子
(
おんぞうし
)
が御帰館あらせられて候ぞ。……あはははは。入れねえッたって、おれの家だからはいらずにあおかねえ」
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お忙しくはあらせられましょうが、九郎様にも、折を見てお目通りを
賜
(
たま
)
わりますように。……黄瀬川の夜以来、
御曹子
(
おんぞうし
)
にも、悠りとおはなしの折を、毎日、待ちこがれておられますようで」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その名は
御曹子
(
おんぞうし
)
の新九郎。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「義朝どのの
御曹子
(
おんぞうし
)
」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
荒
(
すさ
)
みゆく
御曹子
(
おんぞうし
)
の
悩
(
なや
)
み
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
御曹子
(
おんぞうし
)
」
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
曹
常用漢字
中学
部首:⽈
11画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“御曹子”で始まる語句
御曹子万綱